“土釜”の読み方と例文
読み方割合
どがま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二畳の部屋には、土釜どがまや茶碗や、ボール箱の米櫃こめびつ行李こうりや、そうして小さい机が、まるで一生の私の負債のようにがんばっている。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
田舎から出て来て、勝手道具をなに一つ買えない家族のために、欠けてはいるが土釜どがまや、茶碗、皿、はしなどをそろえてやったこともあった。
枡落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
とさも無雑作むぞうさに云っちまった。ちょうど炭屋が土釜どがまを台所へかつぎ込んだ時のように思われた。人間が遥々はるばる山越やまごえをして坑夫になりに来たんだとは認めていない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)