“どがま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
土釜50.0%
土竈40.0%
土窯5.0%
土竃5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田舎から出て来て、勝手道具をなに一つ買えない家族のために、欠けてはいるが土釜どがまや、茶碗、皿、はしなどをそろえてやったこともあった。
枡落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
本陣の勝手口の木戸をあけたところにいてある土竈どがまからはさかんに枯れ松葉の煙のいぶるような朝が来た。餅搗もちつきの時に使う古い大釜おおがまがそこにかかった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
庭番の者が、朽葉くちばでもいているのかと思っていたが、よくよく見ると、炭焼窯すみやきがまを小さくしたような土窯どがまがそこに築かれてある。そして火口のまえに、ひとりの男が火をのぞきながらかがみこんでいた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その傍らには大いなる土竃どがまありて、棚には茶碗、小皿、鉢などの食器をのせ、竃のそばには焚物用の高粱コーリャンを束ねたるを積み、水を入れたるバケツなどもあり。
青蛙神 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)