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完
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おわ
ふりがな文庫
“
完
(
おわ
)” の例文
ここまで話すと、電車が品川へ来た。自分は新橋で下りる
体
(
からだ
)
である。それを知っている友だちは、語り
完
(
おわ
)
らない事を
虞
(
おそ
)
れるように、時々眼を
片恋
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
七斤ねえさんは三碗の飯を食い
完
(
おわ
)
って、ふと頭を上げると、胸の中が止め度なくはずんで来た。彼女は烏臼木の葉影を通して、ちびの太っちょの
趙七爺
(
ちょうだんな
)
を見付け出したからである。
風波
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
そこで、大意を支那のものを翻訳したらしい日本文で書いて、この話の
完
(
おわ
)
りに附して置こうと思う。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
阿Qは言いも
完
(
おわ
)
らぬうちに足をもちゃげて
馳
(
か
)
け出した。追っ馳けて来たのは、一つのすこぶる肥大の
黒狗
(
くろいぬ
)
で、これはいつも表門の番をしているのだが、なぜかしらんきょうは裏門に来ていた。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
老婆の話が
完
(
おわ
)
ると、下人は
嘲
(
あざけ
)
るような声で念を押した。そうして、一足前へ出ると、不意に右の手を
面皰
(
にきび
)
から離して、老婆の
襟上
(
えりがみ
)
をつかみながら、噛みつくようにこう云った。
羅生門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
狂言は、それから、すっぱが出て、与六を
欺
(
だま
)
し、与六が帰って、大名の
不興
(
ふきょう
)
を
蒙
(
こうむ
)
る所で
完
(
おわ
)
った。鳴物は、三味線のない芝居の
囃
(
はや
)
しと能の囃しとを、一つにしたようなものである。
野呂松人形
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
己はむしろ、時にはあの女に憎しみさえも感じている。殊に万事が
完
(
おわ
)
ってから、泣き伏しているあの女を、無理に抱き起した時などは、袈裟は
破廉恥
(
はれんち
)
の己よりも、より破廉恥な女に見えた。
袈裟と盛遠
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“完”の意味
《名詞》
(カン)完了。完成。終。
(出典:Wiktionary)
完
常用漢字
小4
部首:⼧
7画
“完”を含む語句
完全
完成
完膚
不完全
完了
完備
伏完
完璧
完遂
邦枝完二
御完
野中完一氏
鄧完白
説完
補完
至完善
田完
父叔完疆柔
楊完
未完成
...