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一箇
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いっこ
ふりがな文庫
“
一箇
(
いっこ
)” の例文
四月に這入って間もなくのある日、突如として、このえたいの知れぬ幽霊男は、
一箇
(
いっこ
)
の大胆無謀なる犯罪者として、東京市民の前に現われたのだ。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
人間は、自分が
一箇
(
いっこ
)
の石ころであるのを、その現実を、つねに拒否しつづけなくちゃ、いけないんだ。……
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
以上
記
(
き
)
するところは、皆予が
一身
(
いっしん
)
一箇
(
いっこ
)
の事にして、他人にこれを
示
(
しめ
)
すべきものにあらず。またこれを
記
(
しる
)
すとも、予が
禿筆
(
とくひつ
)
、その山よりも
高
(
たか
)
く海よりも
深
(
ふか
)
き万分の一ツをもいい
尽
(
つく
)
すこと
能
(
あた
)
わず。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
これは
私
(
わたくし
)
が
一箇
(
いっこ
)
の考えではござりません、統計学をお遣り遊ばした御仁は
熟
(
よく
)
知ってお
出
(
いで
)
なさる事で、何も珍しい説でも
何
(
なん
)
でもないんでございます、と申すと私も大層学者らしい
口吻
(
くちぶり
)
でげすが
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
胆
(
きも
)
の冷えるような夢幻的な思いがはしって、やがて力無く、ぼくのからだは
一箇
(
いっこ
)
の死体のように
停
(
とま
)
る。
煙突
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
▼ もっと見る
立ち戻って、足で
蹴返
(
けかえ
)
してみると、ハンカチの中から、コロコロと
一箇
(
いっこ
)
の指環がころがり出した。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一箇
(
いっこ
)
のダイヤモンドは充分彼女の
貞操
(
ていそう
)
を買い得るものと誤解していたのだ。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
今や「レビュー仮面」は時の
寵児
(
ちょうじ
)
であった。発売元の出張所が、劇場の入口に設けられ、見物人は、切符と一緒に、その
一箇
(
いっこ
)
十銭のセルロイド面を、買わねばならないようなことになってしまった。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
箇
常用漢字
中学
部首:⽵
14画
“一箇”で始まる語句
一箇寺
一箇月
一箇人
一箇年
一箇所
一箇処
一箇火
一箇一箇
一箇聯隊