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一箇
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ひとつ
ふりがな文庫
“
一箇
(
ひとつ
)” の例文
家族
(
かぞく
)
と
共
(
とも
)
に
能
(
よ
)
く
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
其時
(
そのとき
)
に、
今
(
いま
)
は
故人
(
こじん
)
の
谷活東子
(
たにくわつとうし
)
が、
畑
(
はたけ
)
の
中
(
なか
)
から
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
一箇
(
ひとつ
)
拾
(
ひろ
)
ひ
出
(
だ
)
して、
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
した。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さて
竜伏
(
いしずゑ
)
は其月の生気の方より
右旋
(
みぎめぐ
)
りに次第据ゑ行き五星を祭り、
釿
(
てうな
)
初めの大礼には鍛冶の道をば創められし
天
(
あま
)
の
目
(
ま
)
一箇
(
ひとつ
)
の
命
(
みこと
)
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
道具は大抵
菰包
(
こもづつみ
)
にして
了
(
しま
)
つた。膳も大きなのを
一箇
(
ひとつ
)
出してあるばかりであつた。昼飯には皆ながそれを取巻いて食つた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「まあ、早い話が……この酒樽なんぞも、そのロクでなしの一人、ではない
一箇
(
ひとつ
)
のうちでございましょう、こいつが」
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「それや好都合だった。ほかじゃないが、そちの炭焼
竈
(
がま
)
で、人間の体を
一箇
(
ひとつ
)
、こんがりと焼いて貰いたいのだが……」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「
今日限
(
こんにちかぎり
)
互に棄てて別れるに就いては、僕も
一箇
(
ひとつ
)
聞きたい事が有る。それは君の今の身の上だが、どうしたのかね」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そして、収穫時が来ると、お
初穂
(
はつ
)
をどれも
一箇
(
ひとつ
)
ずつ、妙法様と御先祖にお供えした後は、皆売り出すのだから、今からの手入れは決して
忽
(
ゆる
)
がせにはできない。
禰宜様宮田
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
別に何んにもありませんので、
親仁殿
(
おやじどの
)
は
惜気
(
おしげ
)
もなく
打覆
(
ぶっかえ
)
して、もう
一箇
(
ひとつ
)
あった、それも甕で、奥の方へ
縦
(
たて
)
に二ツ並んでいたと申します——さあ、この方が
真物
(
ほんもの
)
でござった。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
翫具
(
おもちや
)
一箇
(
ひとつ
)
有
(
あ
)
りやしないわ!それで、お
稽古
(
けいこ
)
ばかり
澤山
(
たくさん
)
させられてさ!あァ
斯
(
か
)
うしやう、
私
(
わたし
)
が
若
(
も
)
し
松子
(
まつこ
)
さんだつたら
此處
(
ここ
)
に
斯
(
か
)
うして
止
(
とゞ
)
まつて
居
(
ゐ
)
やう!
他人
(
ひと
)
の
頭
(
あたま
)
を
接合
(
くツつ
)
けたつて
駄目
(
だめ
)
だわ
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
種彦は初めてほっと吐息を
漏
(
もら
)
し、息切れのする苦しさに石垣の下なる
杭
(
くい
)
につかまり身を
這
(
は
)
わせるようにして
掌
(
てのひら
)
に夜の流を
掬上
(
くみあ
)
げようとすると、偶然にも
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
のように漂って来る
一箇
(
ひとつ
)
の
杯
(
さかずき
)
。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
かく白して其
殿
(
あみおか
)
の内に還り入りますの間、いと久しうして待ちかねたまひつ、故れ左のみゝつらに刺させる
湯津々間櫛
(
ゆづつまぐし
)
の
男柱
(
おばしら
)
一箇
(
ひとつ
)
を取り
闕
(
か
)
きて
一火
(
ひとつひ
)
を燭し入りますの時、
蛆
(
うじ
)
たかれとゝろぎて
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
かれ左の
御髻
(
みみづら
)
に刺させる
湯津爪櫛
(
ゆつつまぐし
)
一二
の男柱
一箇
(
ひとつ
)
取り
闕
(
か
)
きて、
一
(
ひと
)
つ
火
(
び
)
燭
(
とも
)
して入り見たまふ時に、
蛆
(
うじ
)
たかれころろぎて
一三
、頭には
大雷
(
おほいかづち
)
居り、胸には
火
(
ほ
)
の雷居り、腹には黒雷居り、
陰
(
ほと
)
には
拆
(
さく
)
雷居り
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
さんざん耳から
脅
(
おびやか
)
された人は、夜が明けてからは更に目からも脅される。庭一面に
漲
(
みなぎ
)
り込んだ水上に水煙を立てて、雨は
篠
(
しの
)
を突いているのである。庭の飛石は
一箇
(
ひとつ
)
も見えてるのが無いくらいの水だ。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
この頃の貞之進の
挙止
(
ようす
)
が尋常でないので、かつて貞之進をせびり続けた
悪太原
(
あくたばら
)
の如きに至っては、一層
酷
(
きびし
)
く嘲けりこそすれ白銅
一箇
(
ひとつ
)
快くは貸して呉ぬので、貞之進はたゞ怒り易い一方にのみ傾いて
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
鶴見臺
(
つるみだい
)
の
各所
(
かくしよ
)
に、
地名表
(
ちめいへう
)
には
遺跡
(
ゐせき
)
として
記入
(
きにふ
)
あるが、
實際
(
じつさい
)
に
於
(
おい
)
て、
破片
(
はへん
)
一箇
(
ひとつ
)
見出
(
みいだ
)
さぬ
貝塚
(
かひづか
)
が
少
(
すくな
)
くない。(
大發掘
(
だいはつくつ
)
はせぬが)
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
地曳
(
じび
)
き土取り故障なく、さて
竜伏
(
いしずえ
)
はその月の生気の方より
右旋
(
みぎめぐ
)
りに次第
据
(
す
)
え行き五星を祭り、
釿初
(
ちょうなはじ
)
めの大礼には
鍛冶
(
かじ
)
の道をば
創
(
はじ
)
められし
天
(
あま
)
の
目
(
ま
)
一箇
(
ひとつ
)
の
命
(
みこと
)
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これが引込むと間もなく、西の方から、怪しげな
河童
(
かっぱ
)
が
一箇
(
ひとつ
)
、ふらりふらりと乗込んで来て、これは正銘の妙応寺の門に向って、異様の叫び声を立てました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それから
大凡
(
およそ
)
十間ばかり離れたところには、新しい
一箇
(
ひとつ
)
の赤塗の大きな
喞筒
(
ポンプ
)
が
据
(
す
)
ゑられてあつて、それから出て居る一箇のヅックの
管
(
くだ
)
は後の
尾谷
(
をたに
)
の渓流に通じ
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
狭山はやがて
銚子
(
ちようし
)
を取りて、
一箇
(
ひとつ
)
の茶碗に酒を
澆
(
そそ
)
げば、お静は目を閉ぢ、合掌して、聞えぬほどの
忍音
(
しのびね
)
に
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「店ぐるみ総じまいにして、
一箇
(
ひとつ
)
々々袋へ入れたって、もう片が附く時分じゃないか。」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
只
(
たツ
)
た
指環
(
ゆびわ
)
を
一箇
(
ひとつ
)
』と
愛
(
あい
)
ちやんが
悲
(
かな
)
しさうに
云
(
い
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
がツかりして
歸
(
かへ
)
つて、
食卓
(
しよくたく
)
につきながら、
把手
(
とつて
)
の
一箇
(
ひとつ
)
を
家人
(
かじん
)
に
示
(
しめ
)
して、これが
責
(
せ
)
めて
土偶
(
どぐう
)
の
顏
(
かほ
)
でも
有
(
あ
)
つたら、
昨日
(
きのふ
)
の
敗軍
(
はいぐん
)
を
盛返
(
もりか
)
へすものをとつぶやくと
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
(お
頭
(
つむ
)
へ
一箇
(
ひとつ
)
、一箇枕におさせ申して、胸へ
二箇
(
ふたつ
)
、
鳩尾
(
みぞおち
)
へ一箇、両足の下へ二箇です。)
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜すがら
両個
(
ふたり
)
の運星
蔽
(
おほ
)
ひし
常闇
(
とこやみ
)
の雲も晴れんとすらん、
隠約
(
ほのぼの
)
と
隙洩
(
すきも
)
る
曙
(
あけぼの
)
の影は、玉の
緒
(
を
)
長く座に入りて、光薄るる
燈火
(
ともしび
)
の
下
(
もと
)
に並べるままの茶碗の
一箇
(
ひとつ
)
に、
小
(
ちひさ
)
き
蛾
(
が
)
有りて、落ちて浮べり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
われは身に一枚の
藺席
(
ござ
)
を纏ひ、しほたれたる白地の
浴衣
(
ゆかた
)
を着、脚には
脚絆
(
きやはん
)
も
穿
(
うが
)
たず、
頭
(
かしら
)
には帽子をも戴かず、背には
下婢
(
げぢよ
)
の宿下りとも言ひつべき丸き
一箇
(
ひとつ
)
の風呂敷包を十文字に背負ひて
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
二箇
(
ふたつ
)
揃っていたものをいかに過失とは云いながら
一箇
(
ひとつ
)
にしてしまったが、ああ情無いことをしたものだ、もしやこれが
前表
(
ぜんぴょう
)
となって二人が離ればなれになるような悲しい目を見るのではあるまいかと
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
余
(
よ
)
は
大把手
(
おほとつて
)
の
破片
(
はへん
)
と、ボロ/\に
破壞
(
こは
)
れかゝつた
土器
(
どき
)
一箇
(
ひとつ
)
と、
小磨石斧
(
せうませきふ
)
一
箇
(
こ
)
(第四圖ハ參照)とを
得
(
え
)
た。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
面
(
つら
)
の
長
(
なが
)
さは三
尺
(
じやく
)
ばかり、
頤
(
あご
)
の
痩
(
やせ
)
た
眉間尺
(
みけんじやく
)
の
大額
(
おほびたひ
)
、ぬつと
出
(
で
)
て、
薄霧
(
うすぎり
)
に
包
(
つゝ
)
まれた
不氣味
(
ぶきみ
)
なのは、よく
見
(
み
)
ると、
軒
(
のき
)
に
打
(
う
)
つた
秋祭
(
あきまつり
)
の
提灯
(
ちやうちん
)
で、一
軒
(
けん
)
取込
(
とりこ
)
むのを
忘
(
わす
)
れたのであらう、
寂寞
(
ひつそり
)
した
侍町
(
さむらひまち
)
に
唯
(
たゞ
)
一箇
(
ひとつ
)
。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蓋
(
ふた
)
の
突起
(
つまみ
)
に
就
(
つい
)
ては、
中央
(
ちうわう
)
に
一箇
(
ひとつ
)
の
突起
(
つまみ
)
を
有
(
ゆう
)
するのと、
二箇
(
ふたつ
)
の
突起
(
つまみ
)
を
有
(
ゆう
)
するのと、
二箇
(
ふたつ
)
の
突起
(
つまみ
)
が
上部
(
じやうぶ
)
に
於
(
おい
)
て
合
(
がつ
)
し
居
(
ゐ
)
るのと、
大概
(
だいがい
)
此
(
この
)
三
種
(
しゆ
)
に
區別
(
くべつ
)
する
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ると
思
(
おも
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
褌
(
ふんどし
)
の
掛
(
かけ
)
がえを
一条
(
ひとすじ
)
煮染めたような
手拭
(
てぬぐい
)
、こいつで
顱巻
(
はちまき
)
をさしたまま畳み込んだ看板、兀げちょろの重箱が
一箇
(
ひとつ
)
、薄汚え財布、ざッとこれで、
身上
(
しんしょう
)
のありッたけを台箱へ詰め込んだ
空車
(
からぐるま
)
をひいて
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
破片
(
はへん
)
は
出
(
で
)
るけれど、
如何
(
どう
)
も
思
(
おも
)
はしい
物
(
もの
)
がなく、
漸
(
やうや
)
く
底拔土器
(
そこぬけどき
)
を
一箇
(
ひとつ
)
余
(
よ
)
が
得
(
え
)
た
位
(
くら
)
ゐで、
此日
(
このひ
)
は
引揚
(
ひきあ
)
げた。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
火の玉め、悠々落着いて井戸端へまわって出て、近所隣から我れさきに持ち出した、ばけつを
一箇
(
ひとつ
)
、一杯
汲
(
く
)
み込んで提げたは
可
(
い
)
いが、
汝
(
うぬ
)
が家の燃えるのに、そいつを消そうとするんじゃないんで。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
横濱
(
よこはま
)
の
西洋人
(
せいやうじん
)
に
賣
(
う
)
れば、
一箇
(
ひとつ
)
が
百兩
(
ひやくれう
)
にはなるんだなんて、
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
る
馬鹿
(
ばか
)
らしさ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
渡場
(
わたしば
)
に着くと、ちょうど
乗合
(
のりあい
)
が
揃
(
そろ
)
ッていたので、すぐに
乗込
(
のりこ
)
んだ。船頭は未だ
到
(
い
)
なかッたが、
所
(
ところ
)
の
壮者
(
わかいもの
)
だの、娘だの、
女房
(
かみさん
)
達が大勢で働いて、
乗合
(
のりあい
)
に
一箇
(
ひとつ
)
ずつ
折
(
おり
)
をくれたと思い給え。見ると
赤飯
(
こわめし
)
だ。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
箇
常用漢字
中学
部首:⽵
14画
“一箇”で始まる語句
一箇寺
一箇月
一箇人
一箇年
一箇所
一箇処
一箇火
一箇一箇
一箇聯隊