“泥濁”の読み方と例文
読み方割合
どろにご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土用(どよう)のうちの霖雨(つゆのあめ)を、微恙(びよう)の蚊帳のなかから眺め、泥濁(どろにご)つた渤海あたりを、帆船(ジヤンク)が漁(すなど)つてゐる、曾て見た支那海(しなのうみ)あたりの雨の洋中(わだなか)をおもひうかべる。
あるとき (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
あのどちらかと言えば、泥濁(どろにご)りのした大川のなま暖かい水に、限りないゆかしさを感じるのか。自分ながらも、少しく、その説明に苦しまずにはいられない。
大川の水 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大川(おほかは)は前にも書いたやうに一面に泥濁(どろにご)りに濁つてゐる。それから大きい浚渫船(しゆんせつせん)が一艘起重機(きぢゆうき)を擡(もた)げた向う河岸(がし)も勿論「首尾(しゆび)の松」や土蔵(どざう)の多い昔の「一番堀(いちばんぼり)」や「二番堀(にばんぼり)」ではない。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)