“帆船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんせん57.7%
ほぶね26.9%
ほまえせん3.8%
ラッガー3.8%
ジヤンク3.8%
パーク3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
異様いような、帆船はんせん姿すがたが、ありありといたおもてえたかとおもうと、また、その姿すがたは、けむりのごとく、しだいにうすれてえてしまった。
びんの中の世界 (新字新仮名) / 小川未明(著)
比良野貞固さだかたは江戸を引き上げる定府じょうふの最後の一組三十戸ばかりの家族と共に、前年五、六月のこう安済丸あんさいまるという新造帆船ほぶねに乗った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
余の乗り来りし帆船ほまえせんの燃ゆる火焔の消ゆるとともに、余はこの地球の果においてただちに凍死こごえしなん、いな瑠璃岸国の国王並びに勇士美人のごとく、一種異様なるミイラとなってむなしく残らん
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
例の帆船ラッガーに残っていた者どもも、また、恐らくあまり遠くもないところにいるその他の奴らも、みんな、水火を冒してもその金を手に入れようと決心しているんです。
土用どようのうちの霖雨つゆのあめを、微恙びようの蚊帳のなかから眺め、泥濁どろにごつた渤海あたりを、帆船ジヤンクすなどつてゐる、曾て見た支那海しなのうみあたりの雨の洋中わだなかをおもひうかべる。
あるとき (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
僕は、体質上潜行に適しないので、捕鯨船の古物である一帆船パークにのって『ネモ号』というその潜船にいていったのです。すると、運の悪いことには半月あまりの暴風雨。
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)