“帆船”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はんせん58.3%
ほぶね25.0%
ほまえせん4.2%
ジヤンク4.2%
パーク4.2%
ラッガー4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陸の近くにあるのは、たいていボートや帆船はんせんや小さな蒸汽船じょうきせんでしたが、海に向いているほうには軍艦ぐんかんが浮かんでいました。
彼は無風帯を横ぎる帆船はんせんのように、動詞のテンスを見落したり関係代名詞を間違えたり、行きなやみ行き悩み進んで行った。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私たちのぎつけた船、スクーナー型、百七トンの的矢丸は、政府からたのまれて、遠洋漁業をやっている帆船はんせんである。
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
比良野貞固さだかたは江戸を引き上げる定府じょうふの最後の一組三十戸ばかりの家族と共に、前年五、六月のこう安済丸あんさいまるという新造帆船ほぶねに乗った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
このおねえさまは、そのなかのいちばん大きい山に腰をかけて、そのながい髪の毛を風のなぶるままにさせていますと、そのまわりに寄って来た帆船ほぶねの船頭は、みんなおどろいて、船をかえしました。
「おまえたちはみんなまっ赤な帆船ほぶねでね、いまがあらしのとこなんだ」
ひのきとひなげし (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
余は今にもこの世を去るべき身なり、いかにしてもふたたび人間社会に帰るあたわざる身なり、余の乗り来りし帆船ほまえせんの燃ゆる火焔の消ゆるとともに、余はこの地球の果においてただちに凍死こごえしなん
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
たちまち余の眼に入りしは彼の一大怪物の正体! 炎々天を焦す深紅の焔に照らしてよく見れば、そは古色蒼然たる一種不可思議の巨船なりき、まったく近世においては見るあたわざる古代風の巨船なりき、思うに余の帆船ほまえせんと同じようなる運命にて
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
土用どようのうちの霖雨つゆのあめを、微恙びようの蚊帳のなかから眺め、泥濁どろにごつた渤海あたりを、帆船ジヤンクすなどつてゐる、曾て見た支那海しなのうみあたりの雨の洋中わだなかをおもひうかべる。
あるとき (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
僕は、体質上潜行に適しないので、捕鯨船の古物である一帆船パークにのって『ネモ号』というその潜船にいていったのです。すると、運の悪いことには半月あまりの暴風雨。無電はこわれ散々な目に逢ったのち、『ネモ号』を見失って漂流一月あまり。
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
例の帆船ラッガーがキット入江に入っているという知らせが監督官のダンスさんの耳に入ったので、彼はその晩私の家の方向へやって来たのだった。
それに、「ベンボー提督屋」の先の方の側で野良のら仕事をしていた人たちの中には、見慣れない男が何人も街道にいるのを見て、それを密輸入者だと思って逃げ出したことがあるのを、思い出す者もあったし、また、少くとも一人は、キット入江と言っているところに小さな帆船ラッガーを一艘見たことがあった。