“うずくま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
68.6%
16.4%
蹲踞10.0%
3.2%
蹲居0.9%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楮煮のかまどの前にうずくまって、柴を折りくべている友太のうしろ影が、ふと夫の姿に見える錯覚に、思わずびくッとすることもあった。
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
かの家の者一同ある日はたけに行きて夕方に帰らんとするに、女川のみぎわうずくまりてにこにこと笑いてあり。次の日はひるの休みにまたこの事あり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
お勢母子ぼしの者の出向いたのち、文三はようやすこ沈着おちついて、徒然つくねんと机のほとり蹲踞うずくまッたまま腕をあごえりに埋めて懊悩おうのうたる物思いに沈んだ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
乾からびた葡萄棚の下にうずくまったとき、ロハ台に寝ていた男がムクムクと起きあがって、帆村に剣突けんつくをくわせた。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
背後から追い逼る殺人鬼! 前からは寄って来る悪病の主! 間に挿まれた老人と老婆は、ベタベタと道へ蹲居うずくまった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこだけ海亀の背でもうずくまっているかのように平野の景色の中に眼立ちます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
騎士一同 (やりを伏せて、うずくまり、同音に呼ぶ)若様。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)