“蹲居”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃが25.0%
そんきょ25.0%
うずくま16.7%
うづくま16.7%
つくなん8.3%
うづくまりゐ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
岩鼻に蹲居しゃがんでさわやかな微風に頸元くびもとを吹かれながら、持前のヒポコンデリアに似た、何か理由のわからない白日の憂愁にとらわれていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
藤棚の藤がさやになって朝風にゆらめくのを少し寝不足の眼で私がうっとりと眺めて入って居ると麻川氏は私のずっと後の薄暗い床脇とこわき蹲居そんきょ恰好かっこうすわり込んだ。そしてしばらく黙って居た。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今や紙帳の裾に蹲居うずくまり、刀を例の逆ノ脇に構え、斬ってずべき機会を窺い、戸外そとの物音を聞きすましている左門とを蔽うていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一の岩角いはかど蹲居うづくまつてしきりと吐息といきもらしてました。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
『奥へ行って、やすみな、寝てたッて聞こえるよ。』母親おふくろは心配そうに言う。それでもお梅は返事をしないでそのまま蹲居つくなんでいた。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
雪の上に蹲居うづくまりゐてなにやらんとなへていのりけり。