“床脇”の読み方と例文
読み方割合
とこわき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半十郎は、なにをと叫び、床脇とこわきから鉄砲をとって戸外へ走りだしたが、ちまたには夕闇ばかりで、喜三郎のすがたは、もうなかった。
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
春琴は常に我が居間の床脇とこわきの窓の所にこの箱をえてき入り天鼓の美しい声がさえずる時は機嫌きげんがよかった故に奉公人共は精々水を
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
と常に、油断はせずに、肌身を離さずにいると見せて、実は、その部屋の床脇とこわきにある、色鍋島いろなべしまの壺の底へ隠しておいたのだ。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)