沈黙だんまり)” の例文
旧字:沈默
其重苦しい沈黙だんまりの中に、何か怖しい思慮かんがへが不意に閃く様に、北のトツぱづれのめりかかつた家から、時々パツと火花が往還に散る。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さてあらためて飲み干したる酒盃とつて源太はし、沈黙だんまりで居る十兵衞に対ひ、十兵衞、先刻に富松を態〻遣つて此様こんな所に来て貰つたは、何でも無い、実は仲直り仕て貰ひたくてだ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
暫時しばらく沈黙だんまり
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
かまうことはない大胡坐おおあぐらで楽にいてくれ、とおずおずし居るを無理に坐にえ、やがて膳部も具備そなわりし後、さてあらためて飲み干したる酒盃さかずきとって源太はし、沈黙だんまりで居る十兵衛にむかい、十兵衛
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
暫時しばし沈黙だんまり
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)