“大胡坐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおあぐら77.1%
おほあぐら22.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梯子段はしごだん踏轟ふみとどろかして上ッて来て、挨拶あいさつをもせずに突如いきなりまず大胡坐おおあぐら。我鼻を視るのかと怪しまれる程の下眼を遣ッて文三の顔を視ながら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何百年かわからない古襖ふるぶすまの正面、板ののようなゆか背負しょって、大胡坐おおあぐらで控えたのは、何と、鳴子なるこわたし仁王立におうだちで越した抜群ばつぐんなその親仁おやじで。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お町は一寸も引きさうにありません、——それどころか、長火鉢の向うへ、女だてらに大胡坐おほあぐらをかくと、お樂の手から猪口ちよくをむしり取ります。
その、はじめてみせをあけたとほりの地久庵ちきうあん蒸籠せいろうをつる/\とたひらげて、「やつと蕎麥そばにありついた。」と、うまさうに、大胡坐おほあぐらいて、またんだ。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)