“古襖”の読み方と例文
読み方割合
ふるぶすま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何百年かわからない古襖ふるぶすまの正面、板ののようなゆか背負しょって、大胡坐おおあぐらで控えたのは、何と、鳴子なるこわたし仁王立におうだちで越した抜群ばつぐんなその親仁おやじで。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
犬は彼等がとこへはいると、古襖ふるぶすま一重ひとえ隔てた向うに、何度も悲しそうな声を立てた。のみならずしまいにはそのふすまへ、がりがり前足の爪をかけた。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、決然として身を少く開く時、主人の背後うしろ古襖ふるぶすま左右へ急に引除ひきのけられて
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)