“古物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぶつ66.7%
ふるもの33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長柄の橋の鉋屑にはひどく恐れ入つて歸つたが、あの人のことだから、きつと負けない氣になつて、なにか又不思議な古物こぶつを持つてくるに相違ない。
能因法師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
吾等が心情は已に古物こぶつとなつた封建時代の音楽に取りがらうには余りに遠く掛け離れてしまつたし、と云つて逸散いつさんに欧洲の音楽におもむかんとすれば
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「もし、気に入らぬ、断るといわれたら、この小次郎は、もう古物ふるものになるではないか。小次郎はまだ、自分を商品のように売り歩くほど落ちぶれてはおり申さん」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃どこかの気紛きまぐれの外国人がジオラマの古物ふるものを横浜に持って来たのを椿岳は早速買込んで、唯我教信と相談して伝法院の庭続きの茶畑をひらき、西洋型の船になぞらえた大きな小屋こやを建て