“おおあぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大胡坐80.4%
大胡座17.4%
大安坐2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何百年かわからない古襖ふるぶすまの正面、板ののようなゆか背負しょって、大胡坐おおあぐらで控えたのは、何と、鳴子なるこわたし仁王立におうだちで越した抜群ばつぐんなその親仁おやじで。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親父は大胡座おおあぐらを掻いて女のお酌で酒を飲みながら猿面なぞと言って女と二人で声を立てて笑う、それがしゃくに障ったのはむりもないと私にも考えられたが
父の出郷 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
だが——一つ驚いたことに、大連のかわりに、黒眼鏡がすぐ傍で、大安坐おおあぐらをかいて、黒パンの大きな塊りを片腕に抱え込んで、それを襤褸巾ぼろきれのように引き裂いて、豊かに頬張っていた。
放浪の宿 (新字新仮名) / 里村欣三(著)