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声々
読み方 | 割合 |
こえごえ | 57.1% |
せいせい | 28.6% |
こゑ/″\ | 14.3% |
ただ今夜と違っておられます事は尼様達のお
祈祷の代りに
猛りに猛る
武士のひしめきあらぶ
声々が聞こえていたことでござります
輙ち橋を渡りて
僅に行けば、日光
冥く、山厚く畳み、
嵐気冷に
壑深く陥りて、
幾廻せる
葛折の、後には
密樹に
声々の鳥呼び、前には
幽草歩々の花を
発き、いよいよ
躋れば
と
高く
低く、
声々に
大沼のひた/\と
鳴るのが
交つて、
暗夜を
刻んで
響いたが、
雲から
下りたか、
水から
湧いたか、
沼の
真中あたりへ
薄い
煙が
朦朧と
靡いて
立つ……