“せいおん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
静穏38.5%
声音23.1%
晴穏7.7%
清穏7.7%
清音7.7%
聖恩7.7%
西音7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ついに維新の前後より廃藩置県はいはんちけんの時に際し今日に至るまで、中津藩に限りて無事静穏せいおんなりし由縁ゆえんなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今まで間断ひつきりなしに客が出入ではひりして、低い声音せいおんだの、高い哄笑だの、面白さうな笑声せうせいなどがその一室に巴渦ともゑうづを巻いてゐたが——疲れ果てたやうな、早くさういふ人達から自由になりたいといふやうな
時子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
皇叔こうしゅく。今日はこのあいだと違って、無風晴穏せいおん、かみなりも鳴るまいから、ゆるゆる、興を共にしたまえ」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貫一はこの絵をる如き清穏せいおんの風景にひて、かの途上みちすがらけはしいはほさかしき流との為に幾度いくたびこん飛び肉銷にくしようして、をさむるかた無く掻乱かきみだされし胸の内は靄然あいぜんとしてとみやはらぎ、恍然こうぜんとしてすべて忘れたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
四国の方にはススタマ・スズタマ等の清音せいおんの例があって、すずささの実のスズなどが聯想れんそうせられるが、さらに今一段と古い時代にさかのぼると、『倭名抄』その他の名彙めいいにはツシタマ
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
またべつな辻では、塩飽しあくノ入道聖恩せいおんが、禅僧みたいに、辞世のをのこして割腹し、その子忠頼も、父にならって自害した。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
維新ののち、一異様の日を出現しきたれり。その名称いまだ一定せず、曇濁といい、損徳といい、また呑泥という。みな西音せいおん転訛てんかにして、日曜日の義なり。それ日曜は七曜しちようの一にして、毎週のはじめなり。
日曜日之説 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)