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声音
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こえ
ふりがな文庫
“
声音
(
こえ
)” の例文
旧字:
聲音
西の浦に出た時に小路から担いきれぬほど
蘆
(
あし
)
をかついだ、衣も
綻
(
ほころ
)
び裸同様の
乞食男
(
こじきおとこ
)
一人出て、くれかけた町々に低い
声音
(
こえ
)
で呼びかけた。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「ハハハハハハ、お前はとうとう本音を吐いたね」廣介の
声音
(
こえ
)
は、いやに落ちついていましたが、どこか自暴自棄の調子を隠すことは出来ませんでした。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
吉田とも竜太郎ともたずねてみなかったのは、もう一ぺん、
声音
(
こえ
)
を聞いてみたかったからです。
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
このはずみに貝は突然、うああ、……という
体躯
(
からだ
)
の全部からしぼり出された
声音
(
こえ
)
を、続け
様
(
ざま
)
に草の間にうつ伏せになって発した。
舌を噛み切った女:またはすて姫
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
お怒りにならないようならお話いたしとうございますと低い
声音
(
こえ
)
で、月のような顔を
擡
(
もた
)
げる時、もう、生絹のいうことが何であるかが大抵わかっていた。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
厨
(
くりや
)
の夕暮、
塗籠
(
ぬりごめ
)
の二階、
簀
(
す
)
の子のたたずまい、庭の中というように、至る
処
(
ところ
)
に筒井は夫の呼吸を感じ、そのたびに少しきびしい
声音
(
こえ
)
になって筒井は胸の中でいった。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
先の車の声は笑いふくんで呼ばわり、あとの女車の声もおなじ笑いをもらした
声音
(
こえ
)
だった。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
その折、低い
声音
(
こえ
)
を忍んで二声ばかり聞え、その声は実に遠い記憶に
応
(
こた
)
えのある声だった。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
二人の
声音
(
こえ
)
はすこしの狂いがなく、むしろ、お互に念をおし合うように冷酷にうち交された。しかも、かれらは顔をむき合わせることがなく、雨の中にその言葉をたたきつけているようなものだった。
姫たちばな
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
野伏ノ勝が絞るような
声音
(
こえ
)
でいった。「戻って来なされい。」
舌を噛み切った女:またはすて姫
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
橘はどこか怒りをまじえた
声音
(
こえ
)
になっていった。
姫たちばな
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
音
常用漢字
小1
部首:⾳
9画
“声”で始まる語句
声
声色
声高
声援
声々
声聞
声明
声柄
声色屋
声繕