“潸々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんさん52.9%
さめざめ29.4%
さめ/″\17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、その後手に縛られた両手を見ました時、はらわたを切りさいなむような憤と共に、涙が、——腹の底から湧き出すような涙が、潸々さんさんとして流れ出ました。
ある抗議書 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
唯一度私が小さい桶を担いで、新家の裏の井戸に水汲に行くと、恰度其処の裏門の柱に藤野さんが倚懸よりかかつてゐて、一人潸々さめざめ泣いてゐた。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
唯一度私が小さい桶を擔いで、新家の裏の井戸に水汲に行くと、恰度ちやうど其處の裏門の柱に藤野さんが倚懸よりかゝつてゐて、一人潸々さめ/″\と泣いてゐた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)