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不仕合
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ふしあわせ
ふりがな文庫
“
不仕合
(
ふしあわせ
)” の例文
行く行くは親兄弟をも養はねばならぬやうなる
不仕合
(
ふしあわせ
)
の人は
縦
(
たと
)
へ天才ありと自信するも断じて専門の小説家なぞにならんと思ふこと
勿
(
なか
)
れ。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
柳「お前さんのような心がけの良い方が、何うしてまア
其様
(
そんな
)
に
不仕合
(
ふしあわせ
)
だろう、お母さんをもう少し生かして置きたかったねえ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
到底
(
とても
)
遁
(
のが
)
れぬ
不仕合
(
ふしあわせ
)
と一概に悟られしはあまり浮世を恨みすぎた云い分、道理には
合
(
あ
)
っても人情には
外
(
はず
)
れた言葉が
御前
(
おまえ
)
のその美しい
唇
(
くちびる
)
から出るも
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
兄弟共に病気ソコで安政二年も終り三年の春になると、新春早々
茲
(
ここ
)
に大なる
不仕合
(
ふしあわせ
)
な事が起って来たと申すは、大阪の倉屋敷に勤番中の兄が
僂麻質斯
(
リューマチス
)
に
罹
(
かか
)
り病症が
甚
(
はなは
)
だ軽くない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ほかの小供も
一概
(
いちがい
)
にこんなものだろうと思っていた。ただ清が何かにつけて、あなたはお
可哀想
(
かわいそう
)
だ、
不仕合
(
ふしあわせ
)
だと無暗に云うものだから、それじゃ可哀想で不仕合せなんだろうと思った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
あまり
酷
(
ひど
)
いではありませんか、正直に仕事をしてるあわれな者を追い出すなんて! それからというもの、私は十分お金が取れなかったんです、そしてこんなに
不仕合
(
ふしあわせ
)
になったんです。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
不仕合
(
ふしあわせ
)
な境涯の子でしたが、無邪気な、素朴な様子をしていて、少し馴れましたら、小さな女の子を背負い、男の子の手を引いて、その頃流行していた「壮士の歌」というのを歌いながら
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
如何
(
いか
)
に
人
(
ひと
)
にも
笑
(
わら
)
はれけん
思
(
おも
)
へば
其頃
(
そのころ
)
が
浦山
(
うらやま
)
し
君
(
きみ
)
さま
東京
(
とうきやう
)
へ
歸給
(
かへりたま
)
ひし
後
(
のち
)
さま/″\
續
(
つゞ
)
く
不仕合
(
ふしあわせ
)
に
身代
(
しんだい
)
は
亂離
(
らり
)
骨廢
(
こつぱい
)
あるが
上
(
うへ
)
に二
タ
親
(
おや
)
引
(
ひき
)
つゞきての
病死
(
びようし
)
といひ
憂
(
う
)
きこと
重
(
かさ
)
なる
神無月
(
かみなづき
)
袖
(
そで
)
にもかゝる
時雨空
(
しぐれぞら
)
に
心
(
こゝろ
)
のしめる
我
(
わ
)
れを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あなたは
亀屋
(
かめや
)
に
御出
(
おいで
)
なされた御客様わたくしの難儀を見かねて
御救
(
おすくい
)
下されたは
真
(
まこと
)
にあり難けれど、
到底
(
とても
)
遁
(
のが
)
れぬ
不仕合
(
ふしあわせ
)
と身をあきらめては
断念
(
あきらめ
)
なかった先程までの
愚
(
おろか
)
が
却
(
かえ
)
って
口惜
(
くちおしゅ
)
う御座りまする
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
幸
(
さいわい
)
にその後按摩の芸が身を助ける程の
不仕合
(
ふしあわせ
)
もなしに
済
(
す
)
みましたが、習うた芸は忘れぬもので、今でも普通の田舎按摩よりかエライ。湯治などに
行
(
いっ
)
て家内子供を揉んで
遣
(
やっ
)
て笑わせる事があります。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
不仕合
(
ふしあわせ
)
な女に違ない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“不仕”で始まる語句
不仕鱈
不仕埒
不仕末