“ふしあわせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フシアワセ
語句割合
不幸52.4%
不仕合21.4%
不幸福7.1%
不為合4.8%
薄命4.8%
不倖4.8%
薄倖2.4%
不運2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
混成酒ばかり飲みます、この不愉快な東京にいなければならぬ不幸ふしあわせな運命のおたがいに取りては、ホールほどうれしい所はないのである。
号外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
柳「お前さんのような心がけの良い方が、何うしてまア其様そんな不仕合ふしあわせだろう、お母さんをもう少し生かして置きたかったねえ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
にいさん、なにが幸福しあわせになり、なにが不幸福ふしあわせになるか、わかったものでありません。あれからわたしは、事業じぎょうおこして失敗しっぱいしました。
くわの怒った話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だけれど生娘きむすめでいた時より美しくはなっても、醜くはなっていない。その上どうしたのが男に気に入ると云うことは、不為合ふしあわせな目に逢った物怪もっけさいわいに、次第に分かって来ているのである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
薄命ふしあわせな御方だ、御心配なさるな。請合ってきっと助けてあげます。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
妾は其の間に逃れ出で、やう/\に此処まで参り侍りしが、かばかり打ち続く吾家の不祥、又は、此身の不倖ふしあわせのがれ方なく、たゞ死なむとのみ思ひ入り侍りしを、かくとどめられまゐらせ候。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
どうしたら証明ができましょうか、どうしたら信念が得られましょうか? ほんとにわたくしは薄倖ふしあわせでございます。
「もしそう信じておられるのなら、あなたは幸福しあわせな人か、それともまた、恐ろしく薄倖ふしあわせな人かじゃ!」
その万分の一を国に報いることもできず、その喜びのじょうを人並みに万歳の声にあらわすことすらもできずに、こうした不運ふしあわせな病いの床によこたわって、国民の歓呼の声をよそに聞いていると思った時
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)