“不倖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふしあわ66.7%
ふしあわせ22.2%
ふこう11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたし程、不倖ふしあわせな者はないと今日まで思っていたけれど、今夜の——たった今、わたしにも一つの倖せはあったような気がして来た。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして、お父様と、お母様にいだかれて、人間の世界へ帰る、喜びの時が来ると同時に、死んで行かねばならぬ、不倖ふしあわせな私たちの運命を、お矜恤あわれみ下さいませ。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それだのに、その不倖ふこうがみんな当っていまはあなたさまにこういう悲しい御在世であるかどうかさえ、疑わずにいられぬような物の終りをかんじるようになりました。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)