“せんぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:センゼン
語句割合
潜然25.0%
遷善12.5%
前々12.5%
孱然12.5%
戰前12.5%
洒然12.5%
閃然12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、少年は潜然せんぜんと涙を流し
支那の狸汁 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
りて初犯者をば改化遷善せんぜんの道におもむかしむるよう誘導の労をり、また未成年者には読書習字を教えなどして、獄中ながらこれらの者より先生先生とうやまわれつつ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ひとえ定役ていえき多寡たかを以て賞罰の目安めやすとなせしふうなれば、囚徒は何日いつまで入獄せしとて改化遷善せんぜんの道におもむかんこと思いもよらず、悪しき者は益〻悪に陥りて、専心取締りの甘心かんしんを迎え
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
前々せんぜん炎上の時は、寺門の衆徒、これを一大事にして隠しける九乳きゆうにゆう鳧鐘ふしようも、取る人なければ、空しく焼けて地に落ちたり、この鐘と申すは、昔竜宮城より伝はりたる鐘なり
そして言語には尾張の国なまりがなく純然たる江戸弁であったそうである。三島中洲のつくった碑文には「君ハ龐眉ほうび隆準りゅうじゅん孱然せんぜんタル虚弱、かたちハ常人ヲエズ。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
日本銀行にほんぎんかう卸賣おろしうり物價指數ぶつかしすうると戰前せんぜんを百として昨年さくねんぐわつには百七十六・三一であつて戰前せんぜんより七わりなほ騰貴とうきしてつたのであるが、政府財政せいふざいせい緊縮きんしゆく國民こくみん消費節約せうひせつやく徹底てつていしたのと
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
日本男子中島端ト書ス。懐中ノ楮墨ちょぼくヲ探リテ予ト筆談ス。東亜ノ情勢ヲ指陳しちんシテ、傾刻十余紙ヲ尽ス。予洒然せんぜんトシテ之ヲ敬ス。
斗南先生 (新字新仮名) / 中島敦(著)
きっと老婦人のおもてを見たる瞳は閃然せんぜんとして星のごとく、かれいた愁色しゅうしょくありき。恐怖の色もあらわれながら、黙して一言ひとこと応答いらえをなさず。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)