“もと/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
元々20.0%
元來20.0%
素々20.0%
元来10.0%
前々10.0%
故々10.0%
本来10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとへば六觀音くわんのん元々もと/\大化物おほばけものである、しかその澤山たくさんかた工夫くふうによつて、その工合ぐあひ可笑おかしくなく、かへつてたうとえる。けつして滑稽こつけいえるやうな下手へたなことはしない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
母親はゝおやあまきならひ、毎々こと/″\にしみて口惜くちをしく、父樣とゝさんなんおぼすからぬが元來もと/\此方こちからもらふてくだされとねがふてつたではなし
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
決して手前をとがにはせん、白状さえすれば素々もと/\通り出入もさせてやる、此の秋月が刀にかけても手前を罪に落さんで、相変らず出入をさせた上に、お家の大事なれば多分に手当をいたしてるように
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其の者の身分柄にもさわるような事があってはならんから、これは秋月に言っては悪かろうと、斯う手前が考えて物を隠すと、却って悪い、と云うのは元来もと/\お屋敷へ出入でいりを致すのには
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
千「恐入ります、是れから前々もと/\通りしゅう家来、矢張千代/\と重ねてお呼び遊ばしまして、お目をお掛け遊ばしまして……」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
粥河圖書が改心ののちは如何にも貞節なるお蘭の心を察し、故々もと/\の通り添わして遣りたいと思って居る処、大胆にもお藤を嫁に呉れという故に銚子屋に於ての如くはじしめました
山又山の九十九折つゞらおりの道が絶えまするから、心ならずもまず此処こゝに逗留致さんければ相成りません、なれども本来もと/\修行の身の上でございますから、雪も恐れずに立とうと思うと
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)