“もとき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
本木50.0%
元来20.0%
元來10.0%
元木10.0%
旧来10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくてそれがしは即時に伽羅きゃら本木もときを買取り、杵築きつきへ持帰り候。伊達家の役人は是非ぜひなく末木うらきを買取り、仙台へ持帰り候。
白は元来もときた木々のあいだへ、まっしぐらにまたけこみました。茶色の子犬も嬉しそうに、ベンチをくぐり、薔薇ばら蹴散けちらし、白に負けまいと走って来ます。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
中宮の御所をはや過ぎて、垣越かきごし松影まつかげ月を漏らさで墨の如く暗きほとりに至りて、不圖ふと首を擧げて暫し四邊あたりを眺めしが、俄に心付きし如く早足に元來もときし道に戻りける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
何とせんすべもあらざれば、横笛は泣く/\元來もときみちを返り行きぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
小太郎山こたろうざんで、すてきな手柄てがらを立てたんで。はい、それから大久保家おおくぼけ知遇ちぐうました。元木もときがよければ末木うらきまで、おかげさまで蛾次郎も、近ごろ、ぼつぼつお小遣こづかいをいただきます
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心着こころづけば旧来もときかたにはあらじと思ふ坂道のことなるかたにわれはいつかおりかけゐたり。丘ひとつ越えたりけむ、戻るみちはまたさきとおなじのぼりになりぬ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)