“ぜん/″\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
前々60.0%
全然40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前々ぜん/″\橋本の取巻で来ました男で、皆是が見知みしりと成って這入って来たのを見ると、お瀧も松五郎も面体めんてい土気色に成り、最早のがれるみちなく、ぶる/\手先が慄え出しました。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前々ぜん/″\小日向服部坂はっとりざかの屋敷に奉公を致して居った勇治と云う者が此の近処きんじょに居りませんか、年は今年で五十八九になりましょうか、たしか娘が一人あって其の娘の夫は喿掻こまいかきと聞きましたが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わがはいはこれについて一げんべんじてきたい。年紀ねんき時間じかんはか基準きじゆん問題もんだいである。これは國號こくがう姓名せいめいなどの固有名こゆうめい問題もんだいとは全然ぜん/″\意味いみちがふ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
さうして、またさつき、この門のうへあがつて、この老婆を捕へた時の勇氣とは、全然ぜん/″\、反對な方向にうごかうとする勇氣である。下人は、饑死をするか盗人ぬすびとになるかに迷はなかつたばかりではない。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)