前々ぜん/″\)” の例文
大「あれが御意に入りましたら、今度はお相手に前々ぜん/″\から頼み置きまして、呼寄せるように致しましょう」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前々ぜん/″\思いを掛けましたの鈴木屋と云う料理茶屋の働き女おりゅうを五十円で身請を致しました。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前々ぜん/″\橋本の取巻で来ました男で、皆是が見知みしりと成って這入って来たのを見ると、お瀧も松五郎も面体めんてい土気色に成り、最早のがれるみちなく、ぶる/\手先が慄え出しました。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前々ぜん/″\小日向服部坂はっとりざかの屋敷に奉公を致して居った勇治と云う者が此の近処きんじょに居りませんか、年は今年で五十八九になりましょうか、たしか娘が一人あって其の娘の夫は喿掻こまいかきと聞きましたが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
佐「へえ只今では機屋を致して居りますが、前々ぜん/″\はヘヽヽ戸田釆女匠とだうねめのしょう家来で」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)