“応答”のいろいろな読み方と例文
旧字:應答
読み方割合
うけこたえ25.7%
こたえ22.9%
いらえ11.4%
うけこたへ8.6%
うけこた8.6%
おうとう8.6%
うけごたえ5.7%
あしら5.7%
へんじ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
笹村はくすぐったいような心持で、それに応答うけこたえをしていた。そして母親の土産に持って来た果物の罐詰を開けて試みなどしていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
努めて一口応答こたえをしようと思うけれど、張りさけるような心臓の激動と、とめどなく流れる涙とに私はただすすり上げるばかりであった。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
きっと老婦人のおもてを見たる瞳は閃然せんぜんとして星のごとく、かれいた愁色しゅうしょくありき。恐怖の色もあらわれながら、黙して一言ひとこと応答いらえをなさず。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
椿山は平素から青厓の宅には主人の他、猫の子一匹居ないのを知つて居るので、主人の留守に誰か応答うけこたへをするものがあるのを不思議に思つた。
茶話:12 初出未詳 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
そして話をしているのはまったく叔父で、それに応答うけこたえをしているのは平生ふだん叔父の手下になっては挊ぐ甲助こうすけという村の者だった。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
スースー外へ抜けているのですから、いくら放送局で電力を増してみても、地上には少しも応答おうとうのないのも無理はありません。
科学が臍を曲げた話 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
ただ、私の話すことに応答うけごたえするばかりであった。が、そのうちふと、あまり人通りのない暗いところに来ついた時、伊藤はひょいと立ち止って
言葉を聴いただけではとても解らないその目関垣というものを、お延はただ「へえ」と云って応答あしらっているよりほかに仕方がなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おのれッ! 応答へんじをいたさぬかッ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)