“いらえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
返辞41.2%
23.5%
応答23.5%
11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
返辞いらえはせずに後に従い、しょんぼりと歩く織江の姿が、その裾の辺に帯の辺に、縺れて燃えている鬼火にかすかに——幽霊かのように幽かに見えた。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「は、」と、いらえをし、大人しやかな小間使は、今座に直った勇美子と対向さしむかいに、紅革べにかわ蒲団ふとんを直して
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「モシモシ、娘さん」と甲斐甲斐かいがいしく進みでた商人体の男は、少女の肩を、つっついた。無論、少女はなんの応答いらえもしなかった。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いらえはない。奥の方からかすかに琴の音がきこえてきた。
おじさんの話 (新字新仮名) / 小山清(著)