遷善せんぜん)” の例文
りて初犯者をば改化遷善せんぜんの道におもむかしむるよう誘導の労をり、また未成年者には読書習字を教えなどして、獄中ながらこれらの者より先生先生とうやまわれつつ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ひとえ定役ていえき多寡たかを以て賞罰の目安めやすとなせしふうなれば、囚徒は何日いつまで入獄せしとて改化遷善せんぜんの道におもむかんこと思いもよらず、悪しき者は益〻悪に陥りて、専心取締りの甘心かんしんを迎え
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
只今ただいまより淋しくて悲しくて心細さのなきむねを答え、何故なればかく無情の処置をなし改化遷善せんぜんの道をさえぎり給うぞ、監獄署の処置余りといえば奇怪なるに、署長の巡回あらん時
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)