“遷幸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんこう80.0%
うつり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時を一つに、比叡と並び立つならば、六波羅ごときは一朝いっちょうに圧倒し去ろう。さりとて、このさい叡山に帝の遷幸せんこうを見ずあっては、山門の気勢をごう。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日西天ニ没スとあるは、みかど隠岐島おきのしまへ御遷幸せんこうましまされた、この一事を指しておられるのであろう。三百七十余日とあるからには、明年のその頃に都へ御還幸、御位に復されるやも計られぬ。
赤坂城の謀略 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「かくなっては、かねてしめし合せていた通り御動座ごどうざ(天皇のお遷幸うつり)を仰ぐしかあるまい。その一策あるのみだ。……やみやみ、座して鎌倉の魔手を待ってよいものか」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)