“へツつひ”の漢字の書き方と例文
語句割合
竈100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……竈(へツつひ)の角(かど)に、らくがきの蟹(かに)のやうな、小(ちひ)さなかけめがあつた。それが左(ひだり)の角(かど)にあつた。が、陽炎(かげろふ)に乘(の)るやうに、すつと右(みぎ)の角(かど)へ動(うご)いてかはつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
厨房(だいどころ)に居(ゐ)るもので嚏(くさめ)をしないのは只(たゞ)料理人(クツク)と、それから竈(へツつひ)の上(うへ)に坐(すわ)つて、耳(みゝ)から耳(みゝ)まで剖(さ)けた大(おほ)きな口(くち)を開(あ)いて、齒(は)を露出(むきだ)して居(ゐ)た一疋(ぴき)の大猫(おほねこ)ばかりでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「泉(いづみ)が、又(また)はじめたぜ。」その唯(たゞ)一(ひと)つの怪談(くわいだん)は、先生(せんせい)が十四五の時(とき)、うらゝかな春(はる)の日中(ひなか)に、一人(ひとり)で留守(るす)をして、茶(ちや)の室(ま)にゐらるゝと、臺所(だいどころ)のお竈(へツつひ)が見(み)える。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「唯(たゞ)それだけだよ。しかし今(いま)でも不思議(ふしぎ)だよ。」との事(こと)である。——猫(ねこ)が窓(まど)を覗(のぞ)いたり、手拭掛(てぬぐひかけ)が踊(をど)つたり、竈(へツつひ)の蟹(かに)が這(は)つたり、ひよいと賽(さい)を振(ふ)つて出(で)たやうである。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
素(す)ばらしい竈(へツつひ)を二ツ並(なら)べて一斗飯(とうめし)は焚(た)けさうな目覚(めざま)しい釜(かま)の懸(かゝ)つた古家(ふるいへ)で。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)