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表情
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ひょうじょう
ふりがな文庫
“
表情
(
ひょうじょう
)” の例文
親方はどうどうとした様子であった、かれは
例
(
れい
)
の美しいしらが頭をまっすぐに上げて、その顔には
憤慨
(
ふんがい
)
と
威圧
(
いあつ
)
の
表情
(
ひょうじょう
)
がうかべていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
おみちは
娘
(
むすめ
)
のような顔いろでまだぼんやりしたように
座
(
すわ
)
っていた。それは嘉吉がおみちを知ってからわずかに二
度
(
ど
)
だけ見た
表情
(
ひょうじょう
)
であった。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「あの
空気銃
(
くうきじゅう
)
を
持
(
も
)
って、
鳥
(
とり
)
を
打
(
う
)
って
歩
(
ある
)
いた
男
(
おとこ
)
は、どこかへいったという
話
(
はなし
)
だね。」と、
顔
(
かお
)
に
明
(
あか
)
るい
表情
(
ひょうじょう
)
をただよわしながら、いいました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
博士
(
はくし
)
はくらい
表情
(
ひょうじょう
)
でこたえた。そのうち
透明人間
(
とうめいにんげん
)
は、にわかにうめき声をあげ、
体
(
からだ
)
をえびのようにまげ、頭をかかえこんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
馬
(
うま
)
の
方
(
ほう
)
でも
亦
(
また
)
私
(
わたくし
)
によく
馴染
(
なじ
)
んで、
私
(
わたくし
)
の
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えようものなら、さもうれしいと
言
(
い
)
った
表情
(
ひょうじょう
)
をして、あの
巨
(
おお
)
きな
躯
(
からだ
)
をすり
附
(
つ
)
けて
来
(
く
)
るのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
灰色ガンは、見るからにかわいらしい、ちっちゃな頭をしています。はね毛は、しゅすのようにやわらかで、目には、おだやかな、うったえるような
表情
(
ひょうじょう
)
をたたえています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
しかし
若
(
わか
)
い
尼
(
あま
)
さんは、
眼鏡
(
めがね
)
をかけた
顔
(
かお
)
に
真剣
(
しんけん
)
な
表情
(
ひょうじょう
)
をうかべて、「いいえ、
自分
(
じぶん
)
の
体
(
からだ
)
を
熔
(
と
)
かして、
爆弾
(
ばくだん
)
となってしまう
鐘
(
かね
)
ですから、どうしても
供養
(
くよう
)
をしてやりとうござんす。」
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
子供
(
こども
)
の
好
(
す
)
きなお
初
(
はつ
)
は
相変
(
あいか
)
わらず
近所
(
きんじょ
)
の
家
(
いえ
)
から
金之助
(
きんのすけ
)
さんを
抱
(
だ
)
いて
来
(
き
)
た。
頑是
(
がんぜ
)
ない
子供
(
こども
)
は、
以前
(
いぜん
)
にもまさる
可愛
(
かわい
)
げな
表情
(
ひょうじょう
)
を
見
(
み
)
せて、
袖子
(
そでこ
)
の
肩
(
かた
)
にすがったり、その
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ったりした。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と、かれの顔いッぱいに、
意外
(
いがい
)
なよろこびにぶつかッた
表情
(
ひょうじょう
)
が
笑
(
わら
)
いかがやいて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの目にきみょうな
表情
(
ひょうじょう
)
を持った女の子は——名前をリーズと
呼
(
よ
)
ばれていたが、わたしの向こうにこしをかけていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
老人は
眉
(
まゆ
)
を
寄
(
よ
)
せてしばらく
群青
(
ぐんじょう
)
いろに
染
(
そ
)
まった夕ぞらを見た。それからじつに
不思議
(
ふしぎ
)
な
表情
(
ひょうじょう
)
をして
笑
(
わら
)
った。
泉ある家
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
博士
(
はくし
)
はきっとした
表情
(
ひょうじょう
)
になり、ゆだんなくあたりを見ながら、しずかに
部屋
(
へや
)
にはいっていった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
身
(
み
)
には
平袖
(
ひらそで
)
の
白衣
(
びゃくい
)
を
着
(
き
)
て、
帯
(
おび
)
を
前
(
まえ
)
で
結
(
むす
)
び、
何
(
なに
)
やら
絵
(
え
)
で
見覚
(
みおぼ
)
えの
天人
(
てんにん
)
らしい
姿
(
すがた
)
、そして
何
(
な
)
んともいえぬ
威厳
(
いげん
)
と
温情
(
おんじょう
)
との
兼
(
か
)
ね
具
(
そなわ
)
った、
神々
(
こうごう
)
しい
表情
(
ひょうじょう
)
で
凝乎
(
じっ
)
と
私
(
わたくし
)
を
見
(
み
)
つめて
居
(
お
)
られます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
おうむ
返
(
がえ
)
しにそういって、少女たちは急にかなしい
表情
(
ひょうじょう
)
にくもった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かの女は
絶望
(
ぜつぼう
)
の
表情
(
ひょうじょう
)
で、自分のうちの
焼
(
や
)
け落ちるのを目の前に見ている人のように、ひょうの
降
(
ふ
)
るのをながめていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
あちらに
見
(
み
)
ゆる
遠景
(
えんけい
)
が
丁度
(
ちょうど
)
油壺
(
あぶらつぼ
)
の
附近
(
ふきん
)
に
似
(
に
)
て
居
(
お
)
りますので、うっかり
話頭
(
はなし
)
が
籠城時代
(
ろうじょうじだい
)
の
事
(
こと
)
に
向
(
むか
)
いますと、
良人
(
おっと
)
の
様子
(
ようす
)
が
急
(
きゅう
)
に
沈
(
しず
)
んで、さも
口惜
(
くや
)
しいと
言
(
い
)
ったような
表情
(
ひょうじょう
)
を
浮
(
うか
)
べるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
はげしい
歓喜
(
かんき
)
の
表情
(
ひょうじょう
)
のありったけを見せて、かべに向かってとびかかっていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
かれは金茶色の
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
をしていた。顔色は青白くて、すきとおった
皮膚
(
ひふ
)
のもとに
額
(
ひたい
)
の
青筋
(
あおすじ
)
すら見えるほどであった。その顔つきには病人の子どもらしい、おとなしやかな、悲しそうな
表情
(
ひょうじょう
)
があった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そんなふうなからだつきでけっしてりっぱとは言えなかったが、その顔にはしかしきみょうに人をひきつけるものがあった。悲しみと
優
(
やさ
)
しみの
表情
(
ひょうじょう
)
、そしてそれから……たよりなげな表情であった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“表情”の解説
表情(ひょうじょう)とは、感情や情緒を、外見や身振りなどに出し表す行為、あるいは現れたもの。
(出典:Wikipedia)
表
常用漢字
小3
部首:⾐
8画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“表情”で始まる語句
表情的
表情筋
表情遊戯