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かお
ふりがな文庫
“
表情
(
かお
)” の例文
と、いって、磯五の
酒杯
(
さかずき
)
に酒を満たそうとしていたおせい様が、この問答にびっくりして、心配そうな
表情
(
かお
)
をお駒ちゃんへ向けた。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
このぶっきら棒な質問には、明かに洋吉氏も驚いたと見えて、複雑な
表情
(
かお
)
をして東屋氏を見返した。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
すると、つぎに、その萩乃の
表情
(
かお
)
に、急激な変化がきた。眼はうるみをおびて輝き、
豊頬
(
ほうきょう
)
に
紅
(
くれない
)
を
呈
(
てい
)
して、ホーッ! と、肩をすぼめて長い溜息。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
禿頭の
先端
(
さき
)
の
尖
(
と
)
ンがった、
赭
(
あか
)
ら顔の五十男が、恐ろしく憂鬱な
表情
(
かお
)
をしながら、盛んに木の葉を乾かした奴を
薬研
(
やげん
)
でゴリゴリこなしていましたが、助役の註文を受けると
とむらい機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
のどかな江戸街上、今の鍋屋の陰惨な事件をそっくり忘れたかのように、釘抜藤吉は、のんびりとした
表情
(
かお
)
だった。
釘抜藤吉捕物覚書:13 宙に浮く屍骸
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
そう云って淋しそうに、笑うとも泣くとも判らぬ
表情
(
かお
)
をした。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
えっ! とでも驚くかと思いのほか、藤吉の
表情
(
かお
)
は依然として石のようである。大声を揚げたのは勘次だった。
釘抜藤吉捕物覚書:13 宙に浮く屍骸
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
とたんに「や! この女は!」という色が文次の
表情
(
かお
)
にゆらいだが、たちまち
追従
(
ついしょう
)
笑いとともに、文次は米つき
飛蝗
(
ばった
)
のように二、三度首を縮めておじぎをした。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
憎悪と恐怖のいろが、一空さまの
表情
(
かお
)
のうえで一時に交錯したから、お高がいっそうぎょっとしていると
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
かと思えば泣いているような、一種異様なすごみを、この浪人の
表情
(
かお
)
に添えている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
磯五は、すごい
表情
(
かお
)
をして、お高をにらみ上げていた。お高は、平気なのだ。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
藤吉が、気の毒そうな
表情
(
かお
)
になったとき、人々のうしろから太い声がして
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お艶のためにも自分のためにも……とっさに思案する老婆さよの
表情
(
かお
)
に、いっそのこと、ここでお艶に
因果
(
いんが
)
をふくめて思いきって馬を鹿に乗りかえさせようかと、早くも真剣の気のみなぎるのを
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
だが、その祝酒の真ん中にあって、お蓮様だけは、打ち沈んだ
表情
(
かお
)
を隠しえなかったのは、道場を乗っ取るためとはいいながら、かわいい男をだまし討ちにした自責の念にかられていたのであろう。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
喬之助は、春の野に蝶を追うような様子で、フラフラと
泳
(
およ
)
ぐように、前へ出て来た。パラリ、結び目の解けた手拭の
端
(
はし
)
を口にくわえて、やはり、
右手
(
めて
)
にはだらりと
抜刀
(
ぬきみ
)
を
提
(
さ
)
げている。
虚
(
うつ
)
ろな
表情
(
かお
)
だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
同時に、その
表情
(
かお
)
は別人のように、緊張した。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“表情”の解説
表情(ひょうじょう)とは、感情や情緒を、外見や身振りなどに出し表す行為、あるいは現れたもの。
(出典:Wikipedia)
表
常用漢字
小3
部首:⾐
8画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“表情”で始まる語句
表情的
表情筋
表情遊戯