“疾視付”の読み方と例文
読み方割合
にらみつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文三は恐ろしい顔色がんしょくをしてお勢の柳眉りゅうびひそめた嬌面かお疾視付にらみつけたが、恋は曲物くせもの、こう疾視付けた時でもお「美は美だ」と思わない訳にはいかなかッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト云懸けてお勢を尻眼しりめに懸けてニヤリと笑ッた。お勢はお勢で可笑おかしく下唇したくちびるを突出して、ムッと口を結んで、ひたえで昇を疾視付にらみつけた。イヤ疾視付ける真似まねをした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
昇も些しムッとした趣きで、立止ッて暫らく文三を疾視付にらみつけていたが、やがてニヤリと冷笑あざわらッて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)