“疾視”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にら50.0%
しつし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
油汗を鼻頭はなさきににじませて、下唇したくちびるを喰締めながら、暫らくの間口惜くちおしそうに昇の馬鹿笑いをする顔を疾視にらんで黙然としていた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト苦々しそうに冷笑あざわらッたかと思うと、忽ちまた憤然として文三の貌を疾視にらんで
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
客を送り出でて満枝の内に入来いりきたれば、ベッドの上に貫一の居丈高ゐたけだかに起直りて、痩尽やせすがれたるこぶしを握りつつ、咄々とつとつ、言はで忍びし無念に堪へずして、ひと疾視しつしひとみこらすに会へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)