“総髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:總髮
読み方割合
そうはつ60.9%
そうがみ39.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遊女の贋手紙夫れから塾中の奇談をうと、そのときの塾生は大抵たいていみな医者の子弟だから、頭は坊主か総髪そうはつで国から出て来るけれども
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
おのれえりがみをつかんでいるのは、二十七、八の小男であった。若い侍のくせに、髪を総髪そうはつにして後ろへ垂れ、イヤにもったいぶった風采ふうさい
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……男女の礼拝、稽首けいしゅするのを、運八美術閣翁は、白髪しらが総髪そうがみに、ひだなしのはかまをいつもして、日和とさえ言えば、もの見をした。
総髪そうがみに取上げた先を麻で結え、四五本のほつれ毛が額にこびりついていた。透き通るように蒼白い顔の皮膚をたるまして、枕の上にがっくりとなっていた。
幻の彼方 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)