“おなご”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オナゴ
語句割合
女子88.5%
4.7%
婦人2.6%
女児1.0%
女性1.0%
0.5%
0.5%
婦女0.5%
情婦0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男も勿論そうですが、女子おなごというものは、心中の一つもしてみようという女子は、その何をさし置いても帯を大切にすることですね。
「……ア……アノ蔵元屋くらもとやどんの墓所はかしょの中で……シ……島田に結うた、赤い振袖のおなごが……胴中どうなかから……離れ離れに…ナ……なって……」
「イヤ、柳生殿、護摩堂の人柱は、婦人おなごと子供——それも、母子おやこづれがもっともよいということで」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
神、この不思議を見ていたく驚き、アダムをおそれて自らが子となし給いしも、エヴは常の人と異ならざればしもめとなし、さてエヴといとなみしに、エヴみごもりて女児おなごを生みて死せり。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「いえ、なあに、こっちのことで……ただね、ただ殿様にゃア女性おなごのにおいがするから、それでその、あんまり女の子が寄りつかねえんじゃねえかと——はははは、これああっしの勘ですがね」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
おん者らわしの兄弟のこと悪う抜かす権利がないわい。千恵造がいかん言うようなとこイ何もおなごをやらんでもえゝ。厚子を
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「ふん、で、そのおのれがおなごは、蜘蛛の巣をかぶって草原に寝ておるじゃな。」
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
訊くようだが、お藤さんは月のさわりじゃなかったかな。よくあることよ。月の物のさいちゅうにゃあ婦女おなごはふっと魔が差すもんだ。ま、気が咎めて自滅したんだろ。とむれえが肝腎かんじんだ。
横筋違よこすじかい往来おおかんば突抜けて行きます。号外と同じ事で、この触声おらびごえの調子一つで売れ工合が違いますし、情婦おなごの出来工合が違いますケニ一生懸命の死物狂いで青天井を向いておらびます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)