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女子
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おなご
ふりがな文庫
“
女子
(
おなご
)” の例文
およし (口惜しがっし)
女子
(
おなご
)
のくせに、よう無慈悲なことがいえるな。ええわ、ええわ。今に思い知らせてやるけに。(退場する)
義民甚兵衛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
男も勿論そうですが、
女子
(
おなご
)
というものは、心中の一つもしてみようという女子は、その何をさし置いても帯を大切にすることですね。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「来てはいけないのか。あっ待った。そこの
女子
(
おなご
)
。いずれおまえは、里から
攫
(
さら
)
われてきた人妻か娘だろう。あぶないよ、
退
(
の
)
いていな」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その高と申す
女子
(
おなご
)
じゃ。高は一度死んだものである。よって僧侶の一空に
屍
(
かばね
)
を引き取らせるが、一空は高を惣七に預けるがよかろう。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
その證拠には、この間都から参詣に来た
商人
(
あきうど
)
が、うっとりと麿の顔を眺めて、
女子
(
おなご
)
のように愛らしい稚児だと独り語を云うたぞや。
二人の稚児
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
不義を犯した大奥の
女子
(
おなご
)
を、餓え死にさせる土蔵であった。幾十人幾百人、美しい局や侍女達が、そこで非業に死んだかしれない。
柳営秘録かつえ蔵
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
公子 面倒です、あとはどうでも
可
(
い
)
い。ただ
女子
(
おなご
)
を馬に乗せ、槍を立てて引廻したという、そんな事があったかという、それだけです。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「なにから何まで、よく気がつくな、いやそれが
女子
(
おなご
)
——女子のいない家は、荒れ野のようなものと、昔からいうが、もっともだ」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
女子
(
おなご
)
に文字を教えると
艶文
(
いろぶみ
)
ばかり書くと、文字を教えたがらなかったという土地がら、文盲をつくるのに骨を折ったのであろう。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
エ、焼餅、焼餅といふものではないえ、
女子
(
おなご
)
の子はお焼きといふものどすへ。けどそれは今内にないさかい、また今度買うて上げますわ。
心の鬼
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
そして僕は程なくこの男のために Aphrodite たり、また Persephone たる
女子
(
おなご
)
どもを見ることを得たのである。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
惡業
(
わるさ
)
に
染
(
そ
)
まらぬ
女子
(
おなご
)
があらば、
繁昌
(
はんじよう
)
どころか
見
(
み
)
に
來
(
く
)
る
人
(
ひと
)
もあるまじ、
貴君
(
あなた
)
は
別物
(
べつもの
)
、
私
(
わたし
)
が
處
(
ところ
)
へ
來
(
く
)
る
人
(
ひと
)
とても
大底
(
たいてい
)
はそれと
思
(
おぼ
)
しめせ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お前は
女子
(
おなご
)
を不憫がって暮しな。心から可愛がっておやり。なぐさみにするでなしに。こりゃ、お前に好いことを云ってやっているんだよ。
マクシム・ゴーリキイによって描かれた婦人
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
それに何処のなんという
女子
(
おなご
)
やら、誰も知った人もない名もない頃の私なのですから「アッ又来やはった」などと小僧さんや
丁稚
(
でっち
)
さん達が
座右第一品
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
雨月 さらでも
女子
(
おなご
)
は罪ふかいと聞いたるに、源氏を
呪詛
(
のろい
)
の
調伏
(
ちょうぶく
)
のと、
執念
(
しゅうね
)
く思いつめられたは、あまりと云えばおそろしい。
平家蟹
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
曲輪育ちの
女子
(
おなご
)
はな、千石万石がほしゅうはない。気ッ腑がほしゅうござるとよ。わはは。——誰袖源七! 六兵衛のところへ早う行けい。
旗本退屈男:10 第十話 幽霊を買った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
こんな
心懸
(
こころがけ
)
の
良
(
よ
)
くない
女子
(
おなご
)
の
臨終
(
りんじゅう
)
の
通報
(
しらせ
)
が、どうして
姫
(
ひい
)
さまのお
許
(
もと
)
にとどく
筈
(
はず
)
がございましょう。
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
皆
(
みな
)
私
(
わたくし
)
が
悪
(
わる
)
かった
為
(
た
)
めでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
早「他のことでもねえが、
此間
(
こねえだ
)
汝
(
われ
)
がに話をしたが、
己
(
おら
)
ア
家
(
うち
)
の客人が病気になって、
娘子
(
あまっこ
)
が一人附いているだ、
好
(
い
)
い
女子
(
おなご
)
よ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女子
(
おなご
)
の世に生れし
甲斐
(
かい
)
今日知りて
此
(
この
)
嬉しさ
果敢
(
はか
)
なや終り
初物
(
はつもの
)
、あなたは旅の御客、
逢
(
あう
)
も別れも
旭日
(
あさひ
)
があの
木梢
(
こずえ
)
離れぬ内
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
伝三郎の言を借りると、千恵造は、「
後々
(
あと
)
へ別嬪な
女子
(
おなご
)
をもらって、勝負した(うまくやったという意)」のだ。
俗臭
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
それほど喜んでいながら、上京しない、それほど可愛がって、夫婦とまで約束した
女子
(
おなご
)
の所へ、一辺に寄りつかなくなる。之は何かあるぞと思いました。
黄鳥の嘆き:——二川家殺人事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
いんや、マンは、わかった
女子
(
おなご
)
じゃけ、きっと、許してくれる。女同士、あんただちの気持がわかるにちがわん。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「ええ、未だ隠すか。これ、この
懐中
(
ふところ
)
のふくらみ、よもやその方
女子
(
おなご
)
にして、乳房の高まりでも有るまいが」
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
(ほんとに人魚を見やしないの、人魚を見ると世の中の
女子
(
おなご
)
が厭になって、どこかへ往ってしまうと云うよ)
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
不遠慮に何にでも手を触れるのが君の流儀で、口から出かかった詞をも
遠慮勝
(
えんりょがち
)
に
半途
(
はんと
)
で
止
(
や
)
めるのが僕の
生付
(
うまれつき
)
であった。この二人の目の前にある時一人の
女子
(
おなご
)
が現れた。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
彼はついぞ一度も、自分が
女子
(
おなご
)
か
女子
(
おなご
)
でないかなどという疑問を起こしたことがなかったのである。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「それでも
女子
(
おなご
)
が傀儡では、嫌じゃと申しは致しませぬか。」と、小さな御声で仰有いました。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
儂
(
わし
)
の息子は、そんなこと位でへなへなと参ってしまうような奴ではない。
女子
(
おなご
)
ひとり位のために世の中から
落伍
(
らくご
)
してしまうような意気地無しを儂は生んだ覚えはないのだ!
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
しかし、そうなると年をとって——きたならしくなるから、
女子
(
おなご
)
どもが好きこのんでわしのそばへ寄りついてはくれなくなる。さあ、ここで必要になってくるのは金じゃがな。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「しかし今時の
女子
(
おなご
)
は、
昔
(
むかし
)
と
違
(
ちご
)
うて油断が出来んけれ、お気をお付けたがええぞなもし」
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
澤
(
さわ
)
の
井
(
い
)
と申される
女子
(
おなご
)
も、その母親も、十数年前に死去致し、郡奉行、村役人とも、当時在勤の者がおりませず、ただ、近所の百姓共の申し分には、確かに、御落胤らしき
小児
(
しょうに
)
が
大岡越前の独立
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
大人
(
おとな
)
もあれば
美
(
うつく
)
しい
瓔珞
(
ようらく
)
をかけた
女子
(
おなご
)
もございました。その女子はまっかな
焔
(
ほのお
)
に燃えながら、手をあのおしまいの子にのばし、子供は
泣
(
な
)
いてそのまわりをはせめぐったと
申
(
もう
)
しまする。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
あんたはんはそりゃ、御自分の好きな
女子
(
おなご
)
のために勝手に自分の身を苦しめておいでやすのやろさかい、ちっとも私、構いまへんで。そやけど親御の身になったら、どないに思うか。
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
家内がいつか手紙で知らせてくれたが、あんたは出会う
女子
(
おなご
)
の顔をまともには見んで、美しい想像を捕まえるために、事実がこわいというて、ただ横目でちらっと眺めるきりだそうだな。
トリスタン
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
またかく真直な上に多くの節が
層
(
かさ
)
なっていますのでこれを婦人の貴い貞節に喩られています。松は豪壮勇偉な
男子
(
おとこ
)
、竹は貞節ある淑徳な
女子
(
おなご
)
、これは誠に
相応
(
ふさわ
)
しい双璧ではありますまいか。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「それがな、美しか
女子
(
おなご
)
の前に行くと、だしぬけに居ずまいを正すげな」
南方郵信
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
「おう、そうか、」と私は苦笑して、「さっきの咳ばらいは、おれの空耳であったべな。こうなると、どうも、男よりも
女子
(
おなご
)
のほうが、しっかりしている。それでは、どうか、よろしくたのむよ。」
嘘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
いねのそうした子供の扱い方や、やりくりの上手さは、おいねさんのような
女子
(
おなご
)
になるようにと、できた子供に小いね、いね代などと名をつける人さえあった。そうしていね自身も七人目を生んだ。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「それにしても満月は美しい
女子
(
おなご
)
で御座ったのう」
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
女子
(
おなご
)
は足元軽く退いて、男は目を醒ましますね。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「お前にも分るけえ。……おらが髪は誰でもほめるだ。髪は
女子
(
おなご
)
の宝だって、平吉が講釈で聞いたちゅうから、おらいつでもよく洗ってるだよ。平吉が椿の実いどっさり取ってきてくれるだから、それで洗うと艶が出るだよ。」
特殊部落の犯罪
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「彼も
女子
(
おなご
)
ながら、相当、やります」
投手殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
火に行く先をふさがれて、ぜひなく
駕
(
かご
)
を休めていると、そこへそちと、もう一人、
由
(
よし
)
ありげな
女子
(
おなご
)
とが、気を失って引きずられてきた
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おおおお、誰や知らぬ、その二度添というのはの、……お稲が
望
(
のぞみ
)
が遂げなんだ、縁の切れた男に、後で
枕添
(
まくらぞえ
)
となった
女子
(
おなご
)
の事いの。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「戸部氏のご立腹、ごもっともでござる。
下世話
(
げせわ
)
にも、とかく
女子
(
おなご
)
にもてる男には嫌なやつが多いと申す、ぷッ!
高慢面
(
こうまんづら
)
、
鼻持
(
はなも
)
ちならぬわ」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
察するに、妖狐が種々に形を変じて、
容貌
(
きりょう
)
のいい
女子
(
おなご
)
を犯していたもので、朱の鈎を引いてあるのは、すでにその目的を達したものであろう。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「許せ許せ。先程の約束を果せと言うのであろうが、わしは至って
不粋
(
ぶすい
)
者でな。
女子
(
おなご
)
をあやす道を知らぬのじゃ。もうあやまった。許せ許せ」
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
女子
(
おなご
)
に喜ばれる商売だな」「その代り殿方にはいけません」「そう両方いい事はない。江戸はどこだ? 日本橋辺かな?」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
九郎右衛門や宇平からは
便
(
たより
)
が
絶々
(
たえだえ
)
になるのに、江戸でも何一つしでかした事がない。
女子
(
おなご
)
達の心細さは言おう様がなかった。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
仏壇の前に端坐して、祈念を
凝
(
こら
)
している妻の姿などを、まじまじと眺めながら、彼は「
女子
(
おなご
)
は楽なものじゃ」と思った。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
“女子”の意味
《名詞》
女子(じょし / おなご / おみなご / おんなご / にょし / めこ / めなご)
女の子。
むすめ。
女の人、女性。
(出典:Wiktionary)
“女子(
女性
)”の解説
女性(じょせい、el: γυναίκα、en: woman)は、男性と対比されるヒト(人間)の性別であり、女の人。一般的に「女性」という語は成人の女を指す。未成年の女子に対しては「少女」となり、小児の場合は「女の子」や「女児」となる。
(出典:Wikipedia)
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“女子”で始まる語句
女子衆
女子供
女子共
女子蛆
女子達
女子連
女子方
女子染
女子等
女子教育