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大底
いや
串談ではなし
札幌の
病院長に
任じられて
都合次第明日にも
出立せねばならず、
尤も
突然といふではなく
斯うとは
大底しれて
居りしが
惡業に
染まらぬ
女子があらば、
繁昌どころか
見に
來る
人もあるまじ、
貴君は
別物、
私が
處へ
來る
人とても
大底はそれと
思しめせ
何れほどの
物好きなれば
手出しを
仕樣ぞ、
邪推も
大底にして
置いて
呉れ、あの
事ならば
清淨無垢、
潔白な
者だと
微笑を
含んで
口髭を
捻らせ
給ふ。