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大底
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たいてい
いや
串談ではなし
札幌の
病院長に
任じられて
都合次第明日にも
出立せねばならず、
尤も
突然といふではなく
斯うとは
大底しれて
居りしが
惡業に
染まらぬ
女子があらば、
繁昌どころか
見に
來る
人もあるまじ、
貴君は
別物、
私が
處へ
來る
人とても
大底はそれと
思しめせ
何れほどの
物好きなれば
手出しを
仕樣ぞ、
邪推も
大底にして
置いて
呉れ、あの
事ならば
清淨無垢、
潔白な
者だと
微笑を
含んで
口髭を
捻らせ
給ふ。
あれもお
愛想さと
笑つて
居るに、
大底におしよ
卷紙二尋も
書いて二
枚切手の
大封じがお
愛想で
出來る
物かな、そして
彼の
人は
赤坂以來の
馴染ではないか
あれもお愛想さと笑つてゐるに、
大底におしよ巻紙
二尋も書いて二枚切手の
大封じがお愛想で出来る物かな、そしてあの人は赤坂
以来の馴染ではないか
夫れは
何ういふ
子細でと
父も
母も
詰寄つて
問かゝるに
今までは
默つて
居ましたれど
私の
家の
夫婦さし
向ひを
半日見て
下さつたら
大底が
御解りに
成ませう
お
高はあきれて
力ちやん
大底におしよといへども、
何宜いのさ、これはお
前にこれは
姉さんに、
大きいので
帳塲の
拂ひを
取つて
殘りは
一同にやつても
宜いと
仰しやる
阿關の
事なれば
並大底で
此樣な
事を
言ひ
出しさうにもなく、よく/\
愁らさに
出て
來たと
見えるが、して
今夜は
聟どのは
不在か、
何か
改たまつての
事件でもあつてか
お
民上もなき
縁と
喜びてお
前さまも
今が
花のさかり
散りがたに
成つては
呼んで
歩行とも
賣れる
事でなし、
大底にお
心を
定め
給へ、
松島さまに
恩はありとも
何のお
束約がありしでもなく
まづ
學問といふた
處が
女は
大底あんなもの、
理化學政法などヽ
延びられては、お
嫁さまの
口にいよ/\
遠ざかるべし、
第一
皮相の
學問は
枯木に
造り
花したも
同じにて
眞心の
人は
悦はぬもの
表向きには
何とも
無い
月日を
大凡どの
位送つた
物で
御座んすか、
今の
千葉が
樣子を
御覽じても、
彼れの
子供の
時ならばと
大底にお
合點が
行ましよ、
病氣して
煩つて、お
寺の
物に
成ましたを
闇を
常なる
人の
親ごヽろ、
子故の
道に
迷はぬは
無きものをと
敏此處に
眼を
止むれば、
香山家三人の
女子の
中、
上は
氣むづかしく
末は
活溌にて、
容貌大底なれども
何として
彼の
君に
及ぶ
者なく
此邸の
奧樣に
何うも
能く
似て
居た
人で
有つた、
繼母で
有つたので
平常の
我慢が
大底ではなく、
積つて
病死した
可憐な
子と
何れ
彼の
男の
事で
御座りますから、
眞面目な
顏であり/\を
言ひましたを
貴君は別物、私が処へ来る人とても
大底はそれと
思しめせ