地図にない島ちずにないしま
痛いばかりに澄み切った青空に、赤蜻蛉がすーい、すーいと飛んでいた。 「もう終りだね、夏も——」 中野五郎は、顔馴染になった監視員の、葦簾張りのなかに入りながら呟いた。 「まったく。もうこの商売ともお別れですよ……」 真黒に陽にやけた監視員の …
作品に特徴的な語句
そな かまび 女性ひと とど あが うしろ さかさ はず かえっ つね わか ひと さしま 艙口ハッチ とも もや 繰展くりひろ ただ 葦簾よしず はなびら 蜻蛉とんぼ 蟋蟀こおろぎ キロ メートル 這入はい 見本サンプル かお くぐ 逸散いっさん 醜女しこめ 閉籠とじこも 雨霰あめあられ もた なび 面喰めんくら はし びん 魚籠びく たい こんま 平家ひらや 小豆あずき トン 含羞はにか ひる 往来ゆきき 其処そこ 先刻さっき 何時いつ 他人ひと のぼ 一揖いちゆう 竪皺たてじわ 後退あとずさ 悪戯いたずら つか 朦朧もうろう 桔梗ききょう かい そばだ 死面デスマスク 一寸ちょっと 目高めだか 真逆まさか 硝子ガラス 碧味あおみ