“塗師”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぬし73.7%
ぬりし21.1%
ぬしや5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「山上の仁王門にご修理がございますので、そこに泊りこみで働いている塗師ぬし瓦師かわらし仏師ぶっしなどの職人方へ売りにいきますんで」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——附属物の彫金ちょうきん染革そめかわ塗師ぬし、かざり師、糸縒いとよりなどの諸職のなかで、元成は、下絵描きをやっていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
絵画の一大派はその源を、茶人であり同時にまた塗師ぬし、陶器師として有名な本阿弥光悦ほんあみこうえつに発している。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
床場ゆかばの内では、弓の弦師つるし、具足の修理、くさずりの縫工ほうこう研師とぎし塗師ぬし革裁かわたち、柄巻つかまき、あらゆる部門の職人が見える。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「先へ行く路銀も失くなったんだろう。賭場とばをのぞいちゃ、金をゆすッて、ああして、酒ばかり食らってやがる。——まさか、左官や塗師ぬしの手伝いもできず、侍もああなっちゃお仕舞だな」
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これらは素地でありますが、これに塗師ぬりし蒔絵師まきえし沈金師ちんきんしとが加わって様々な漆器が出来上ります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
この鍛冶屋は仕事の合間々々に塗師ぬりしの仕事もして、この界隈ではなかなか上手な画工だといふ評判だつた。
「むかし周の太公望は、自ら陣中で工匠たくみを督して、多くの武器をつくらせたと聞きますが、先生もひとつ呉のために、十万の矢をつくっていただけまいか。もとより鍛冶、矢柄師やがらし塗師ぬりしなどの工匠はいくらでもお使いになって」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近藩の武士らしい人々、牢人、儒者風の者、鍛冶かじ塗師ぬりし鎧師よろいしなどの工匠たくみたち、僧侶から雑多な町人や百姓までが——その中には被衣かずきだの市女笠いちめがさだのの女のにおいをもれ立てて——おなじ方角へ、流れて行くのだった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それをすすめた人間は大和やまと塗師ぬしやをしている男でその縄をどうして手に入れたかという話を吉田にして聞かせた。
のんきな患者 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)