くらやみ)” の例文
びんか、つぼか、其の薬が宛然さながら枕許まくらもとにでもあるやうなので、あまりの事に再び目をあけると、くらやみの中に二枚の障子。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
安全な所へかくしてしまったでしょうし、それに捕縛など仕ようものならば、あの醜穢きたない問題がまたまた火の手を揚げて、くらやみの恥をあかるみへ出す様なものですからね
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)