そらん)” の例文
或一定の条件の下に教科書を読みノートをそらんじて点を取るのは碁将棋のゲームと異るところがない。人間そのものゝ修業には一向関係のないことだ。
秀才養子鑑 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その何のためにせしやを知らず、血気に任せてふるまいたりし事どもは、今に到りてみずからその意をりょうするにくるしむなり。昼間黒壁にいたりしことは両三回なるが故に、地理はそらんじ得たり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)