“ちょいと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一寸87.1%
鳥渡12.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
方々探しても、何うしても分らなかったから、口髭ひげなんか剃って了って、一寸ちょいと見たくらいでは見違えるようにして、私の故郷くにに行ったの。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
喜「恐入りました、御家老様からお洒落がお菓子で出たから、可笑おかしな洒落と云うのをやろうかね、さアと云うと一寸ちょいと出ないものでげすが」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「今一人来てるんだよ、朝っばらから何だね。それから、為さん、鳥渡ちょいと顔を貸して——」土間を通って事務所になっている表の入口へ出る迄、おきん婆あは低声こごえささやき続けた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「連れてっておれ、満更まんざら他人でもないだろう。皆な聞いて知ってるぞ。親指が留守なら構わないじゃないか。……いけないのか、いけなきゃア鳥渡ちょいとその辺の待合へ行こうよ。話があるんだ。」
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)