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些
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ちと
ふりがな文庫
“
些
(
ちと
)” の例文
四方
(
しはう
)
山の中に立ちたる高さ三百尺の
一孤邱
(
いつこきう
)
、段々畠の上に
些
(
ちと
)
の橄欖の樹あり、
土小屋
(
つちごや
)
五六其
額
(
ひたひ
)
に巣くふ。馬上ながらに
邱上
(
きうじやう
)
を一巡す。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
家康とは余り交情の親しいことも無かったのであり、政宗は
却
(
かえっ
)
て家康と馬が合ったようであるから、此談も
些
(
ちと
)
受取りかねるのである。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
勘さんの
嗣子
(
あととり
)
の作さんは草鞋ばきで女中を探してあるいて居る。
些
(
ちと
)
好
(
よ
)
さそうな
養蚕
(
かいこ
)
傭
(
やとい
)
の女なぞは、去年の内に相談がきまってしまう。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
否
(
いな
)
。
此処
(
ここ
)
には持ち
侍
(
はべ
)
らねど、大王
些
(
ちと
)
の骨を惜まずして、この
雪路
(
ゆきみち
)
を歩みたまはば、僕よき処へ
東道
(
あんない
)
せん。
怎麼
(
いか
)
に」トいへば。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
當年十六歳にしては、少し
穉
(
をさな
)
く見える、
痩肉
(
やせじし
)
の小娘である。しかしこれは
些
(
ちと
)
の臆する氣色もなしに、一部始終の陳述をした。
最後の一句
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
然
(
しかる
)
に是等学芸の士は、平民に対して
些
(
ちと
)
の同情ありしにあらず、平民の為に
吟哦
(
ぎんが
)
せし事あるものにあらず、平民の為に
嚮導
(
きやうだう
)
せし事あるものにあらず
徳川氏時代の平民的理想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
ペリイニイは一句を添へず又一句を
削
(
けづ
)
らず、その口吻態度
些
(
ちと
)
の我に殊なることなくして、人々は此の如く笑ひしなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
汝
(
なんぢ
)
が
可
(
よ
)
しと
思
(
おも
)
ふことならば
予
(
よ
)
は
何
(
なに
)
にても
可
(
よ
)
し、
些
(
ちと
)
變
(
かは
)
りたる
望
(
のぞみ
)
なるが、
汝
(
なんぢ
)
思附
(
おもひつき
)
の
獻立
(
こんだて
)
を
仕立
(
した
)
てて
一膳
(
いちぜん
)
予
(
よ
)
に
試
(
こゝろ
)
みしめよ
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
汲
(
くん
)
で持ち出で傳吉の足を
洗
(
あら
)
ひ
行燈
(
あんどう
)
提
(
さげ
)
先に立ち座敷へ伴ひ
木枕
(
きまくら
)
を出し
些
(
ちと
)
寢轉
(
ねころ
)
び給へとて娘は勝手へ立ち行き半時ばかり出で來らず傳吉は
頭
(
かしら
)
を
回
(
めぐら
)
し
家内
(
かない
)
の樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何事とも覚えず
驚
(
おどろか
)
されしを、色にも見せず、怪まるるをも
言
(
ことば
)
に
出
(
いだ
)
さず、
些
(
ちと
)
の心着さへあらぬやうに
擬
(
もてな
)
して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
次に上帝
驢
(
ろ
)
を招き、汝は苦労せにゃならぬ、すなわち、常に重荷を負い運び、不断
笞
(
むち
)
うたれ叱られ、休息は
些
(
ちと
)
の間で
薊
(
あざみ
)
や
荊
(
いばら
)
の粗食に安んずべく、寿命は五十歳と宣う。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ト言ッたのが
原因
(
もと
)
で
些
(
ちと
)
ばかりいじり合をした事が有ッたが、お政の言ッたのは全くその
作替
(
つくりかえ
)
で
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
何も
弁
(
わきま
)
えん奴だと權六は遠慮を申付けられました、遠慮というのは
禁錮
(
おしこめ
)
の事ですが、權六
些
(
ちと
)
とも遠慮をしません、相変らず
夜々
(
よな/\
)
のそ/\出てお庭を
見巡
(
みまわ
)
って居りますので
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
逃
(
のが
)
れ去らんと欲すれども、夜行太と黒三と、かはり代りに宿所にをれば、思ふのみにて便りを得ず、よしや
些
(
ちと
)
の
隙
(
すき
)
ありとても、山深くして道遠かり、いづこを
人家
(
さと
)
ある処ぞと
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この殆ど注意を惹かぬ程の天の反影があるので、暗黒と沈黙とに支配せられてゐる寂寥の境に、
些
(
ちと
)
ばかりの活動が生じて、其境に透明な、きらめきのある光彩が賦与せられてゐる。
センツアマニ
(新字旧仮名)
/
マクシム・ゴーリキー
(著)
しかしそいつは
些
(
ちと
)
面妖、疑わしい点でござりますなあ。これが一年や半年なれば、そう諦らめても居られましょうが、何と申しても五年の月日が流れて居るのではござりませぬか。
村井長庵記名の傘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これは、人の前で、殊に盛岡人の前では、
些
(
ちと
)
憚つて然るべき筋の考であるのだが、茲は何も本氣で云ふのでなくて、唯
序
(
ついで
)
に白状するのだから、別段
差閊
(
さしつかへ
)
もあるまい。考といふと
恁
(
かう
)
だ。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
◎これは
些
(
ちと
)
古いが、旧幕府の頃
南茅場町
(
みなみかやばちょう
)
辺の或る者、
乳呑子
(
ちのみご
)
を
置
(
おい
)
て女房に
亡
(
なく
)
なられ、その日稼ぎの
貧棒人
(
びんぼうにん
)
とて、里子に
遣
(
や
)
る
手当
(
てあて
)
も出来ず、乳が
足
(
たり
)
ぬので
泣
(
なき
)
せがむ子を、
貰
(
もら
)
い
乳
(
ちち
)
して養いおりしが
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
均
(
ひと
)
しく尽きる命数を、よしや
些
(
ちと
)
ばかり早めたと云つて、何事かあらう。
可哀
(
かはい
)
い娘が復讐の
旨味
(
しみ
)
を
嘗
(
な
)
めるのを妨げなくても好いではないか。己は毎晩その恐ろしい杯を、微笑を含んで飲み干してゐる。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
願ふばかり
付燒刄
(
つけやきば
)
の英雄神色少し變じたり
馬丁
(
べつたう
)
にあまりに烈し少し靜にせよと云へば
斯
(
かゝ
)
る所はハヅミに掛つて飛さねば
却
(
かへつ
)
て誤ちありナアニ
此樣
(
こん
)
な所
此
(
こゝ
)
はまだいろはです是から先が
些
(
ちと
)
ばかり危ないのですと鼻唄の憎さよ坂を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
一体余り器量も無い小身の木村父子を急に引立てて、葛西、大崎、
胆沢
(
いさわ
)
を与えたのは
些
(
ちと
)
過分であった。何様も秀吉の
料簡
(
りょうけん
)
が分らない。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
比較的小作料の低廉な此辺の大地主は、地所を
荷厄介
(
にやっかい
)
にして居る。また大きな地主で
些
(
ちと
)
派手
(
はで
)
にやって居る者に借金が無い者は
殆
(
ほと
)
んどない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
しかし少くも山陽は
些
(
ちと
)
のブウドリイを
作
(
な
)
して不沙汰をしてゐたのではなからうか。すねて往かずにゐたのではなからうか。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
われは少しく心に恥ぢながら、去年は唯だ二たび訪ひしのみなれど、彼方より尋ね來たるごとに、
些
(
ちと
)
の小づかひ錢をば分ち與ふるを例とすと答へぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
急ぎ礼にゆかんとて、
些
(
ちと
)
ばかりの
豆滓
(
きらず
)
を携へ、朱目が
許
(
もと
)
に行きて、全快の由
申聞
(
もうしきこ
)
え、言葉を尽して
喜悦
(
よろこび
)
を
陳
(
の
)
べつ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
先に
大口
(
おほぐち
)
の
言込有
(
いひこみあ
)
りし貸付の
緩々
(
だらだら
)
急に取引迫りて、彼は
些
(
ちと
)
の猶予も無く、自ら
野州
(
やしゆう
)
塩原なる
畑下
(
はたおり
)
と云へる
温泉場
(
おんせんじよう
)
に出向き、
其処
(
そこ
)
に
清琴楼
(
せいきんろう
)
と呼べる湯宿に就きて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
頭を洗うし、久しぶりで、
些
(
ちと
)
心持
(
こころもち
)
も
爽
(
さわやか
)
になって、ふらりと出ると、
田舎
(
いなか
)
には
荒物屋
(
あらものや
)
が多いでございます、紙、
煙草
(
たばこ
)
、
蚊遣香
(
かやりこう
)
、勝手道具、何んでも屋と言った店で。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
葬
(
はうむ
)
りて
修羅
(
しゆら
)
の
妄執
(
まうしふ
)
を
晴
(
はら
)
し申さんとて千住
小塚原
(
こづかはら
)
の御仕置場へ到り
非人
(
ひにん
)
の小屋へ
立寄
(
たちより
)
些
(
ちと
)
御頼み申度ことありて
參
(
まゐ
)
りたり昨日御仕置になりたる武州幸手宿富右衞門の
首
(
くび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
そ
)
の
中
(
うち
)
にどうも
兵士
(
へいし
)
の
通
(
とほ
)
る事は千人だか
数限
(
かずかぎ
)
りなく、
又
(
また
)
音楽
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えますると
松火
(
たいまつ
)
を
点
(
つ
)
けて
参
(
まゐ
)
りますが、
松火
(
たいまつ
)
をモウ
些
(
ちと
)
欲
(
ほ
)
しいと
存
(
ぞん
)
じましたが、どうもトツプリ
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れて
来
(
く
)
る
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは、人の前で、殊に盛岡人の前では、
些
(
ちと
)
憚つて然るべき筋の考であるのだが、
茲
(
ここ
)
は何も本気で云ふのでなくて、唯
序
(
ついで
)
に白状するのだから、別段
差閊
(
さしつかへ
)
もあるまい。考といふは
恁
(
かう
)
だ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「手前の考えは
些
(
ちと
)
違います」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
磧
(
かわら
)
と人の手のあとの道路や家屋を示す
些
(
ちと
)
の灰色とをもて
描
(
えが
)
かれた大きな
鳥瞰画
(
ちょうかんが
)
は、手に取る様に二人が眼下に
展
(
ひろ
)
げられた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
千両の茶碗を叩きつけたところは
些
(
ちと
)
癇癪
(
かんしゃく
)
が強過ぎるか知らぬが、物に
囚
(
とら
)
われる心を砕いたところは千両じゃ
廉
(
やす
)
いくらいだ。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しほは
落魄
(
らくたく
)
して江戸に来て、
木挽町
(
こびきちょう
)
の芸者になり、
些
(
ちと
)
の財を得て業を
罷
(
や
)
め、
新堀
(
しんぼり
)
に住んでいたそうである。榛軒が娶ったのはこの時の事である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
されどいつも雨雲に
蔽
(
おほ
)
はれたるハツバス・ダアダアが面に、
些
(
ちと
)
の日光を見んと願ふものは、先づ草稿を出して閲を請ひ、自在に塗抹せしめずてはかなはず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「その驚きは
理
(
ことわり
)
なれど、これには
些
(
ちと
)
の仔細あり。さて其処にゐる犬殿は」ト、
鷲郎
(
わしろう
)
を
指
(
ゆびさ
)
し問へば。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
佗
(
わび
)
しさは、
食
(
た
)
べるものも、
着
(
き
)
るものも、こゝに
斷
(
ことわ
)
るまでもない、
薄
(
うす
)
い
蒲團
(
ふとん
)
も、
眞心
(
まごころ
)
には
暖
(
あたゝか
)
く、
殊
(
こと
)
に
些
(
ちと
)
は
便
(
たよ
)
りにならうと、
故
(
わざ
)
と
佛間
(
ぶつま
)
の
佛壇
(
ぶつだん
)
の
前
(
まへ
)
に、
枕
(
まくら
)
を
置
(
お
)
いてくれたのである。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
又
何
(
なんに
)
も知らねえおえいや丹三郎が不憫だと仰しゃれば
些
(
ちと
)
申したい事がある、おえいや丹三郎さんが
何
(
なん
)
にも知らねえという訳はがんしねえ、と言うものは、
先達
(
せんだっ
)
て
店
(
たな
)
で拾った
文
(
ふみ
)
がありやす
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何の手も無く奪ひ取り懷中せんとする
折
(
をり
)
から
後
(
あと
)
より
人聲
(
ひとごゑ
)
がする故に重四郎は
振返
(
ふりかへ
)
り彼は定めし
子分
(
こぶん
)
の
奴等
(
やつら
)
何も恐るゝにはあらねども
水戸浪人奴
(
みとらうにんめ
)
は
些
(
ちと
)
手強
(
てごは
)
き
奴
(
やつ
)
見付られては
面倒也
(
めんだうなり
)
早々此場を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
折から縁に足音するは、老婢の来るならんと、貫一は取られたる手を引放たんとすれど、こは
如何
(
いかに
)
、宮は
些
(
ちと
)
も
弛
(
ゆる
)
めざるのみか、その
容
(
かたち
)
をだに改めんと為ず。果して足音は
紙門
(
ふすま
)
の外に
逼
(
せま
)
れり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
素
(
もと
)
わたくしは支那の古医書の事には
懵
(
くら
)
いが、此に
些
(
ちと
)
の註脚を加へて、
遼豕
(
れうし
)
の
誚
(
そしり
)
を甘受することとしよう。病源候論は隋の
煬帝
(
やうだい
)
の大業六年の撰である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
中には
些
(
ちと
)
性
(
しょう
)
が悪くて、骨董商の鼻毛を抜いていわゆる
掘出物
(
ほりだしもの
)
をする気になっている者もある。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
わたくしは此二通を借り受けた時、
些
(
ちと
)
の遅疑することもなく其年次を考ふることを得て、大いにこれを快とし、直に記して信平さんに報じて置いた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
自分の酒量には
些
(
ちと
)
過ぐる程なるにも關らず、之を飮み盡して終ふのは、福を惜まぬのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
才幹あり気概ある人で、恭謙にして抑損し、
些
(
ちと
)
の学問さえあった。然るに酒を
被
(
こうぶ
)
るときは
剛愎
(
ごうふく
)
にして人を
凌
(
しの
)
いだ。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
中には
些
(
ちと
)
性
(
しやう
)
が悪くて、骨董商の鼻毛を抜いて所謂掘出物をする気になつてゐる者もある。
骨董
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
何故
(
なぜ
)
と云うに、この花の如き十五歳の少女には、
些
(
ちと
)
の
嬌羞
(
きょうしゅう
)
の色もなく、その
口吻
(
こうふん
)
は男子に似ていたからである。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
随分良い人でも常識には
些
(
ちと
)
欠けていたり、妙にそげていたり、甚しいのになると何処か抜けていたりするものがあるが、右衛門は少しも
然様
(
そう
)
いうところの無い、至極円満性、普通性の人で
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
固
(
もと
)
より
些
(
ちと
)
の学問が技芸を妨げるはずはないので、次第に家元たる声価も定まり、羽翼も成った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
若しも
些
(
ちと
)
なり破壊れでもしたら
同職
(
なかま
)
の恥辱知合の面汚し、
汝
(
うぬ
)
はそれでも生きて居られうかと、
到底
(
とても
)
再度鉄槌も手斧も握る事の出来ぬほど引叱つて、武士で云はば詰腹同様の目に逢はせうと
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
些
漢検準1級
部首:⼆
7画
“些”を含む語句
些少
些々
些事
些細
些末
些子
些程
些中
些細事
露些
一些事
今些
些額
些許
些計
些箇
些末事
些末主義
些技
些小
...