“新堀”の読み方と例文
読み方割合
しんぼり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しほは落魄らくたくして江戸に来て、木挽町こびきちょうの芸者になり、ちとの財を得て業をめ、新堀しんぼりに住んでいたそうである。榛軒が娶ったのはこの時の事である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「そいつは気がつかなかったが、いずれ、この屋敷を出て行くからには、春日道かすがみち新堀しんぼり渡舟わたしへ出るにきまっている」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ天則か。天則果してかくの如く偏曲なる可きか。請ふ、いて生活の敗者に問へ、新堀しんぼりあたりの九尺二間には、迂濶うくわつなる哲学者に勝れる説明を為すもの多かるべし。
最後の勝利者は誰ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)