“積重”の読み方と例文
読み方割合
つみかさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両岸には、ドス黒い木の葉がうず高く空を覆って積重つみかさなり、その濃緑の壁に真赤な椿つばきの花が、ポッツリにじんだ血の様に、一輪ずつ其処此処そこここに咲いていた。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
陳列所ちんれつじよ雨垂あまだおち積重つみかさねてある打製石斧だせいせきふは、かぞへてはぬが、謙遜けんそんして六七千るとはう。精密せいみつ計算けいさんしたら、あるひは一まんちかいかもれぬ。
さて通口かよひぐち組違くみちがへて、かどのない千兩箱せんりやうばこ積重つみかさねた留桶とめをけを、片手掴かたてづかみで、水船みづぶねから掬出くみだしては、つかり加減かげんところねらつて十杯じつぱいばかり立續たてつゞけにざぶ/\とちまける。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)