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積上
以前の
少年も
手傳つて、これから
包を
解いて、
人參を
卓子一杯に
積上げる。
異香室内に
滿つ——で、
尊さが
思遣られる。
見て
居るとも知らず
源八は
餅を
取上げ二ツに
割て
中の
餡を
繰出し、
餡は
餡餅は
餅と
両方へ
積上げまして、
突然懐中へ
手を
突込み
暫くムグ/\やつて
居たが
明て見るに
絹布木綿の
夜具夥多く
積上てあり
鴨居の上には枕の
數凡そ四十
許りも有んと思はれます/\
不審な
住家なりと吉兵衞は
怪みながらも
押入より夜具取出して次の間へこそ
臥たりける